アルティメット
エキサイティングファイターズ
外伝6
〜覆面の警護者〜
     アルティメットエキサイティングファイターズ・外伝6 〜覆面の警護者〜
    〜第1部・第11話 艦隊決戦2〜
ミスターT「はぁ・・・ここまで凄まじいものなのか・・・。」
ナツミYU「エリシェさん曰く、オリジナル大和の改良版だからね。当時より火力は数段上がって
      いると思えるわ。」
ミスターT「しかも今は電子制御での一撃必中だしな。」
    主砲の再装填の間、副砲が断続的に火を吹いた。放たれた先の敵艦に見事着弾し、大爆発
   しないものの致命的な一撃を与えている。この副砲だけでも当時の駆逐艦以上の火力を誇って
   いるという。更にはレプリカ大和の兵装は各段に進化を遂げていた。ナツミYUが言う様に、
   当時とは比べ物にならないぐらいの火力だ。
躯屡聖堕メンバー1「レーダーに機影、航空兵力と思われます!」
ナツミYU「広範囲高密度生体レーダーで探知して頂戴。無人だったら各種砲台で迎撃開始。」
躯屡聖堕メンバー2「了解です!」
   今度は飛行兵器か。ここから窺える限りだと、かなりの数の戦闘ヘリや戦闘機がいる。ただ
   問題は有人か無人か、ここだわな。

ミスターT「ハワイの方への被害は?」
躯屡聖堕メンバー1「全くありません。敵艦及び航空兵力は全てこちらに向けられている様子で。」
ミスターT「軍服連中め・・・。」
    それ程までにミュティ・シスターズの力が欲しいのか。それか先刻の当て付けか。どちらに
   せよ、こちらをただでは見逃してはくれまい。ならば徹底抗戦あるのみだ。
ルビナ「敵方はギガンテス一族のテクノロジーに目を向け過ぎて、私達一族のテクノロジーには目を
    向けていないようですね。」
ミスターT「ミュティナが言っていたが、お嬢も何らかの特殊能力があるのか?」
ルビナ「はい。ミュティナ様方とは真逆の、超常的能力と言いましょうか。種族としての力も同じ
    ぐらいのものです。」
ミスターT「はぁ・・・人間泣かせそのものだわ・・・。」
ナツミYU「本当よね・・・。」
   ミュティ・シスターズを含むギガンテス一族の力やテクノロジーに驚愕しているのに、今度は
   ルビナの一族の力やテクノロジーに驚愕せざろう得ない。彼女が言う超常的能力となると、
   それは多分在り得ない動きが可能と推測できる。う〜む・・・。


躯屡聖堕メンバー1「生体レーダー識別完了。飛行兵器郡は全て無人のようです。」
ナツミYU「なら容赦なく撃滅ね、各員にそう伝えて頂戴な。」
躯屡聖堕メンバー2「了解しました!」
    オリジナル大和は時代にそぐわなかったため、航空戦力の前に倒されている。戦艦としての
   戦いで倒されたのは、旧ドイツ海軍の戦艦ビスマルクだろう。それは壮絶な戦いだったとの
   事だ。大和自体も戦艦同士の艦隊決戦なら、決して引けを取らなかった筈である。
ミスターT「戦艦のキラー要素たる航空機への攻撃か。今回はバリアもある、負ける事はないわ。」
ナツミYU「そうね。しかも相手は理不尽な対応をする軍服連中、しかも夥しい無人兵器と。当時の
      戦いとは雲泥の差よ。」
ミスターT「徹底駆逐してやるわ。」
   俺の言葉が合図となったのか、司令塔たる躯屡聖堕メンバーの2人が各員に通達していく。
   直後、各砲座が一斉に火を吹き出した。主砲と副砲は引き続き、海上戦力の掃討に当たって
   いる。

    一方的とは正にこの事だろう。レプリカ大和の兵装はオリジナルと大差ないが、その火力は
   オリジナルを遥かに凌いでいる。しかもイージス艦に搭載の電子制御式システムもあるため、
   その命中精度は遥かに凄まじい。

    更にミズーリ号にも搭載されている現代兵器郡も大活躍している。こちらはレプリカ大和の
   標準装備の兵器郡よりも命中精度が高い。放たれれば最後、相手を撃墜するまで追尾し続ける
   恐怖の矢でもある。

    飛来する戦闘ヘリや戦闘機を簡単に撃墜していく様は、オリジナル大和では成し得ない力の
   姿だろう。それに今は相手の様相が全く異なる。負ければ全世界が危ない。


躯屡聖堕メンバー1「レーダー探知、魚雷と思われる推進装置が向かってきます!」
ミスターT「海中もバリアは健在だな?」
躯屡聖堕メンバー2「実際に確認はしていませんが、問題なさそうです。」
ナツミYU「正に大船に乗った気持ちでいなさいな。」
    レーダーを見せて貰うと、先程のミサイル以上の魚雷と思われる兵器が向かってくる。表を
   見ると、水中に縦筋が何本も走っていた。しかしそれらはバリアに阻まれ爆発していった。
   レプリカ大和を包み込むような大飛沫が舞い上がるが、船体へのダメージは全くの皆無だ。
ミスターT「ギガンテス一族のテクノロジーねぇ・・・連中が血眼になって欲しがる訳だ。」
ナツミYU「現行兵器が全て役に立たなくなるからね。しかも外から防げて中からは攻撃ができる。
      至れり尽せりよね。」
ルビナ「宇宙空間での兵器の使用は地球よりも威力が増しますので、バリアなどの防御策は必須で
    しょう。更には各種生物に有害な放射線なども防ぎますよ。殆ど最強と言える致死力を持つ
    ガンマ線すら防ぎますから。」
ミスターT「それさ、外部からの目に見えない超微粒子すらも防ぎそうなのは分かる。だけど生物に
      必須な酸素などは、どう取り入れるんだ?」
ルビナ「さ・・さあ・・・詳しい事は私にも。私が生まれる遥か前より開発されたもので、どの様な
    テクノロジーが施されているかは全く以て不明ですが。」
ミスターT「ルビナですら不明事か・・・。」
ナツミYU「正にロストテクノロジーそのものよねぇ・・・。」
   今後の地球での兵器開発は、この手のバリアが決め手になりそうだ。まあだとしても、この
   オーバーテクノロジーを提供する事はないだろう。ギガンテス一族や後続のドラゴンハート
   一族の虎の子でもある。それを無理矢理に手に入れようとしているのが、あの軍服連中となる
   訳だ。

    そう言えば、映画「インデペンデンス・デイ」や「宇宙戦争」ではバリアの効果が逸脱して
   いた。序盤の人類はそのバリアを破る術を知らず、一方的に攻撃を受けていた展開になる。

    ただし、前者はコンピューターウイルス・後者は地球に古来から住まう微生物が特効薬と
   なった。コンピューターウイルスは近代兵器郡にもなるテクノロジーだが、微生物は地球での
   生存権を承諾されるか否かを突き付けられた形だ。

    何度か話に挙がっている火星移住計画。しかし実際には火星に住まう微生物に、地球人が
   生存権を承諾されるかどうかがカギになるだろう。外部からの異端児をすんなり受け入れる
   とは到底思えない。

    となれば、この掛け替えのない地球を大切に使わせて頂く事が最善の策だ。それを私利私欲
   に走る愚者共が横暴の限りに吸い尽くしている。だから昨今の異常気象などが起こっているの
   だと思う。言わば地球の怒りである。

    複雑な心境だが、今の生き様も地球での生存権を得るためのものに帰結するだろう。警護者
   の役割は、烏滸がましいが地球を守る事にも繋がると言えるわな。



ミスターT(エリシェ、聞こえるか?)
エリシェ(何でしょうか?)
ミスターT(この様子は中継か何かで見ているのか?)
エリシェ(はい。今も臨時参謀本部にて、皆さんの勇姿を凝視しています。バリアの堅固さや、大和
     自体の総合火力をまざまざと見せ付けている感じで。彼らには申し訳ないのですが、実に
     爽快極まりません。)
    念話でエリシェに連絡を入れる。どうやら向こうでも中継により、今の現状を目視している
   ようだ。第2次大戦時の過去の遺産たる戦艦大和が、特殊部隊に決定的にな一撃を放つ様は
   見事のようである。
ナツミYU(バリアがなかったら、最初のミサイル郡の飛来で大ダメージを蒙っていた感じよね。
      次の航空戦力の攻撃や魚雷郡の到来で、確実に沈められている感じで。)
エリシェ(ですね。しかしその全てがバリアによって完全無効化されています。その効果がどれだけ
     有効かを痛感していると思いますよ。)
ミスターT(・・・俺的解釈だが、多分横槍が入りそうだな。協力する代わりにバリアや重力制御の
      理を提供せよ、と。そうなった場合はハワイを離れる。そもそも警護者自体が独立した
      戦闘部隊、何者にも組しない傭兵そのものだしな。)
エリシェ(そこは同意します。人間の私利私欲は何度も見せ付けられてきました。在り得ない強大な
     力を前にすれば、それを欲するのが人間のエゴ。まあ今回のこれは態と見せて、どういう
     反応をするのかを確認するのが目的ですけど。)
ナツミYU(なるほど、本音はそこにあった訳ねぇ。)
   全てを見越した行動を考えていたエリシェ。確かに軍服連中が率いる特殊部隊は、世界共通の
   敵対勢力である。しかしギガンテス一族やドラゴンハート一族のオーバーテクノロジーも実に
   魅力的だろう。その力があれば、世界を我が物にする事も可能である。

ミュティナL(大丈夫ですよ。いざとなったら宇宙空間から揺さ振りを掛けますから。地球人のエゴ
       から発生させた戦争の歴史、これを簡単になりますが拝見をしました。皆様には大変
       申し訳ありませんが、この部分を踏まえれば信用に値できる種族ではありません。)
ミスターT(ごめんな。俺もお前達がアリゾナ記念館で地球人の戦争の歴史を知り、どんな対応を
      するかを考えていた。しかも記念館での内容の発端は、俺の祖国たる日本が淵源だ。)
ミュティナL(でもお兄様はその罪を背負い、今こうして戦っておられるじゃないですか。当時の
       軍国主義を傘に台頭する勢力とは全く違います。)
ナツミYU(止むに止まれぬ事情で起こった戦争だったからね。一説だと、太平洋での日本との開戦
      を望むアメリカ側が態と真珠湾攻撃を引き起こしたとも。奇襲に仕立てて愛国心を駆り
      立て、日米決戦に持ち込んでいった。国が・種族が、そこはさておくけど。人間自体が
      エゴの塊よ。)
    滅多に怒らないナツミYUがかなり激怒している。彼女の本業は教師であり、未来の大切な
   申し子達を守る側である。その子供達を苦しめる戦争には断固反対もしていた。だからこそ
   警護者の道に走ったとも言っていた。
ナツミYU(そうね、君が思った通り。一見すると矛盾していそうな生き様だけど、力が無ければ
      虐げられるのも目に見えている。最低限の力を持つべきだと。正に警護者の力が打って
      付けよ。)
ミスターT(最後は自分自身との戦い、自分自身の生き様をどう刻んでいくか。ここに回帰するか。
      案外、軍服連中はそれを世界中に教えてくれているのかもな。)
ルビナ(人間としての正しい道と選択を、ですね。)
   先程も語ったが、ギガンテス一族とドラゴンハート一族のオーバーテクノロジーは軍事部門に
   所属する面々にとって超魅力的であろう。それを交渉の材料に支援を要求してくるのは目に
   見えている。地球上の現行兵器が一切役に立たないのだから。喉から手が出るほど欲しがる
   とは、正にこの事だろうな。


ミスターT(一応だが、有事はレプリカ伊400で戻ってきてくれ。パール・ハーバー近くに待機
      していると思う。)
エリシェ(分かります、こちらからも目視できていますので。今もこちらの会場に睨みを利かせて
     いますよ。しかも獲物は超長距離弾道ミサイルですし。)
ミスターT(・・・レプリカ伊400に原子力潜水艦の武装をか・・・。)
    驚異的な内容だった。化け物的な武装を施されていたのはレプリカ大和だけではなかった。
   レプリカ伊400もそうだと言うのだ。

    レプリカ大和の従来の武装は、現在の科学技術やギガンテス一族のテクノロジーで超強化
   されている。更にミズーリ号の様な近代兵器も搭載されており、攻守共に隙がない。

    レプリカ伊400もそうだとの事だ。超長距離弾道ミサイルとはこれいかに。船首に魚雷
   発射管が8門搭載されているのは知っているが、外装となる砲門は甲板に合計4門しかない。
   それを補う形にもなる超長距離弾道ミサイルとは・・・。

エリシェ(動力機関は従来のディーゼルエンジンです。原子力機関では大問題を起こしかねません。
     しかしそのディーゼルエンジンでも、ギガンテス一族テクノロジーの応用で超強化をして
     あります。)
ミュティナL(お姉様の発想力には驚嘆します。従来の兵器でいかに効率を出せるか、それを言わば
       仮想現実の世界の発想を取り入れている形で実現と。)
ミスターT(俺からしたら・・・ギガンテス一族とドラゴンハート一族のテクノロジー自体、仮想
      現実から出た産物としか思えないんだがね・・・。)
    本当にそう思う。重力制御の理しかり、バリア機構しかり。地球上の概念を覆す超越的な
   要素ばかりである。更にはルビナの一族も凄まじいテクノロジーがあるとの事で、どうして
   こう凄まじいものか・・・。常識を逸脱した様相とは正にこの事である・・・。
ルビナ(力は誤った使い方をしない限りは、何でも用いるべきだと思います。皆様方が思っている
    罪悪感も、その一念で後手に回り敗退しては意味がありません。)
ミスターT(そうだな。今ある力を使ってこその勝因だ。勝たねば意味がない。その勝利で得られた
      結果がどうなるかは、歴史の采配に委ねるわ。)
ナツミYU(そう言う事よね。奮起せよ、正にここに至る。)
   念話中も戦闘は続く。敵艦を撃沈していってはいるが、何処からともなく現れるのには驚愕
   せざろう得ない。そんな簡単に大規模な軍勢を調達できるものなのか。実に謎である・・・。


ミスターT「こちらのダメージは皆無だが、総残弾数はどうだ?」
躯屡聖堕メンバー1「総残弾数は全体の2割まで低下しています。最低限の弾薬でいましたので。」
ミスターT「マズいな・・・弾数が枯渇したら逃げ回るしかないか。そう言えば、搭載のハリアーU
      郡だけで敵艦の撃破は厳しいか?」
躯屡聖堕メンバー2「航空戦力に対しては申し分ありませんが、艦船となると迎撃程度にしか。」
躯屡聖堕メンバー1「殲滅を狙うなら、大和の主砲・副砲・ミサイル郡を用いるしかありません。」
    武装自体は重装だが、弾薬に関しては最低限の準備しかしていなかった。このレプリカ大和
   の威圧感だけで不戦勝を勝ち得ていたのが実状。その中でバリアの恩恵が如実に現れている。
   ただ今の現状だと弾薬の枯渇は非常に厄介になる。
ミスターT(・・・エリシェさんや、船体の強度は超強化されているのかね?)
エリシェ(船体ですか? どちらの艦も地球上の兵器では、そう簡単に傷は付けられませんよ。)
ミスターT(・・・つまり船体自体はダイヤモンド以上という事か。)
   う〜む・・・地球上の兵器では傷を付けられないとは・・・。それだけ堅固であるという事に
   なるわな。これなら最悪の手段は使えそうだ。

ミスターT「・・・仕方がない、面々に伝えるぞ。最悪は大和自体を敵艦にぶつけて乗り込み攻略
      していく。相当な衝撃やダメージがあると思われる。その時は十分注意してくれ。」
ナツミYU「ハハッ、肉弾戦法ねぇ。まあこの巨艦の防御力を考えれば、イージス艦は紙装甲だから
      問題はないかな。」
ミスターT「俺は構わない。ただお前や一同に傷でも負わせたら申し訳が立たない。しかし敵には
      容赦ない鉄槌、これが俺の生き様だからな。絶対引いてなるものか。」
    語り終えた後、艦内に轟く様な雄叫びが響き渡る。どうやら今の呟きを一同が聞いており、
   更に同調してくれた形か。ここにいる面々は、もはや異体同心そのものだ。尚更頑張らねば
   意味がない。


    その後も殲滅戦は続く。相手が無人兵器郡とあり、容赦ない一撃を放てるのが強みである。
   そりゃそうだろう。今までの特殊部隊は人間を用いていたが、彼らも意思のある集合体だ。
   人間として扱われなければ離反するのは言うまでもない。

    金目当て・殺戮目当てのカスであれば参戦するだろうが、全部が全部そうではない。他者の
   痛みを知れる人間なのだ。俺達もそこを肝に銘じないといけないわな。

    しかし・・・この短期間でイージス艦や航空兵器をよく集められたものだ。しかも無人兵器
   として仕立て上げている。この技術力だけでも相当なものである。そもそもイージス艦自体が
   多く建造できるものではない。航空兵力もしかり。それこそ過去のレシプロ戦闘機なら話は
   変わってくる。

    ハイテク集合体の近代兵器を製造するには、相当の技術力や資金力が必要になってくる。
   となると軍服連中は裏で提携している連中がいるという事だ。しかも地球人という事になる。

    結局、最後は地球人同士の戦いに至る訳か・・・。

    後半へと続く。

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