アルティメット
エキサイティングファイターズ
外伝6
〜覆面の警護者〜
     アルティメットエキサイティングファイターズ・外伝6 〜覆面の警護者〜
    〜第1部・第14話 最終話・新たな火種1〜
    軍服連中との戦いは終わった。しかし連中に加担していたのが地球人とあって、ギガンテス
   一族のヘッドたるミュセナは気が気じゃないようだ。最大の要因は軍服連中が使っていた、
   UFO型飛行物体とその技術力だ。

    何処でギガンテス一族のテクノロジーの流出があったのか、それを探っているとの事だ。
   一歩間違えば地球上の軍事力が各段に上がり、逸脱した力を持つ軍団へと変貌しかねない。
   そうなれば、要らぬ火種が燻り発火するのは言うまでもない。

    それを先読みし、伝説的な警護者たるスミエを召集したシルフィア。俺の遠縁の祖母だ。
   しかも彼女が言うには、40年以上前にも同じ流れがあったとの事だ。今のギガンテス一族や
   ドラゴンハート一族の前の世代の面々と共闘をしたとも言っている。正に生き証人だわ。

    記憶喪失事変から警護者として動き出した俺だったが、その頃から既に何らかの火種が燻り
   出していたのだ。むしろ後の抗争を考えると、それらに対してのキラー的要因とも言える。
   つまり俺は警護者に至るべくして至ったという事だな。全ては宿命的か・・・。



    目の前の現状に呆れ気味になっている。というか既に現地に赴いているのだが。以前ミツキ
   が打ち出した、自分達の戦闘スタイルの姿でコミケことコミックマーケットに赴くというもの
   である。それを実行した形になった。

ミスターT「コスプレねぇ・・・。」
    それぞれの警護者のコスチュームを身に纏い、それでコスプレイヤーとして参加している。
   マンガやアニメの出で立ちではなく、実際に使っている戦闘服の出来は凄まじい様子。他の
   レイヤーさんすら驚愕する姿を目の当たりにした。
シューム「私達の衣服は常に動き易いものを選んでいるからね。それらの淵源はゲームなどを模して
     いるし。」
ナツミYU「警護者のコスチュームが娯楽でも通用するのには驚きましたけど。」
   シュームとナツミYUの衣服は妖艶なものだ。彼女達にとってそれが当たり前のものである
   からか、自然体にいる姿に参加者さんの多くから物凄い歓声も挙がっている。
ルビナ「真の力の平和利用とは、本来こういった事に回帰すべきだと思うのです。」
シルフィア「ちょっと違う感じがするけど、まあ天下泰平こそ本来あるべき姿だからねぇ。」
ミュティナ「そのための警護者の存在ですよ。」
   身内のほぼ全員がコミケに参加している現状。それぞれの衣服以外に、ゲーム関連に詳しい
   ナツミAやミツキが仕立てたコスチュームを身に纏う。女性陣の全員がスタイル抜群の女傑
   なだけに、どれを着用しても様になるのは見事なものだ。

    というか今回は身内オールスターなのが何とも。本来ならこういった娯楽には参加しない
   所なのだが、今までの殺伐とした戦いの息抜きとして参じたみたいである。特にミツキからの
   オファーは断れなかったみたいだ。

    その中で逸脱して輝いているのはスミエだろう。華麗な着物姿が素晴らしく、男女問わず
   見惚れてしまう程である。動き難い姿となる着物での行動をものともしない所は、流石は大正
   レディと言うべきだろうな。

スミエ「・・・Tちゃん、聞こえましたよ。」
ミスターT「え・・ええっ?!」
シルフィア「言ったじゃないのよ。マスタースミエの直感と洞察力は常人を通り越したレベルなの。
      特に邪な一念は直ぐに察知するわ。当然私も感じ取ったけど。」
シューム「ですねぇ〜。」
ナツミYU「マスターは女心を甘く見過ぎです。」
    どうやらスミエを見て思った胸中を、警護者界トップクラスの実力を持つ女傑には読まれて
   しまったようだ。というかこの現状、多分全員に察知された感じか・・・。
ルビナ「スミエ様のお話は祖父母や両親から伺っています。私達がまだ地球に馴染む前に、色々と
    根回しをして頂いたそうです。今の地球上で活躍できている同胞は皆、スミエ様のお陰で
    居られるようなものですから。」
ミュティナ「私達もそうです。母にスミエ様の事をお話したら、物凄く驚き喜んでいました。何でも
      幼少の頃に大変良くして頂いたそうで。」
スミエ「ミュセナ様ですね。幼い頃は末っ子のミュティヌ様と同じくヤンチャでした。それが今では
    貴方に近い淑女に至っていますし。」
   一区切り付くと一服するクセは俺と同じようで、袖口からキセルセットを取り出して一服を
   しだした。その一服する姿に参加者さん側は演技だと思ったのか、より一層沸き立っている。
   それに微笑みながらポーズを取る所も凄いものだ。周りがあっての自分がある、この姿勢を
   如何なる場面でも全く崩そうとしない。

    以前聞けたのだが、スミエ自身は第2次大戦の渦中を生き抜いた存在だ。当時の様相は壮絶
   なもののようで、語りはするが表情の暗さは胸を抉られる思いになる。それだけ戦争という
   絶対悪は、人を根底から悲惨に陥れる最悪の要因の1つと言える。

    皮肉なものだ。警護者自体も言い換えれば傭兵そのものだ。依頼があればどんな事をして
   でも遂行する。それが結果的に人を苦しめるのであれば、第2次大戦を引き起こした愚者にも
   帰結してしまうだろう。

ミツキ「それでも、この道は貫き通し続ける。ですよね?」
ミスターT「あ・・ああ、そうだな。」
    彼女の声で我に帰る。ものの見事に心中を見透かされた感じだが、その言葉は俺の決意を
   代弁してくれていた。しかし彼女の出で立ちからして、その真面目さが直ぐに消え失せる。
ミスターT「お前・・・それ、確か熊本の・・・。」
ミツキ「そうわぅ! くまモンわぅよ!」
ナツミA「レプリカだけどねぇ。」
   九州は熊本県のご当地キャラのくまモン。ゆるキャラになるが、その顔の部分をくり貫いて
   顔を覗かせるミツキ。完全に着ぐるみ状態である。
ミスターT「他に衣装なかったのか・・・。」
ナツミA「仕方がないですよ、ポチがこれにすると一点張りで。」
ウエスト「まあ俺達が以前大変お世話になった場所ですし。地域の活性化には打って付けですよ。」
ミツキ「暴れてやるわぅー!」
   彼女の背丈も相まって、その様相はポケットモンスターのピカチューさながらか。何であれ、
   その持ち前の明るさは人を惹き付けて止まない。それに心から応じる姿も、先程のスミエと
   全く同じである。


ビアリナ「警護者の理は太平の世を築く尖兵とも。一歩間違えば戦乱助長者になりかねませんが、
     それは“持ちつ持たれつ投げ飛ばす”の気概があれば防げますからね。」
ミスターT「警護者が平和な世の中を作る礎、か。烏滸がましい話だよな。」
    盛り上がる面々を尻目に、近場の縁石に座り一服する。そこにビアリナが隣に腰を下ろす。
   オフィスレディの衣服を纏い、白銀の髪の毛をオールバックにする姿がワイルドウーマンを
   醸し出している。
ミスターT「悪いな、ビアリナにも苦労を掛けさせて。お前は本来デュシア達の補佐に回る身分だと
      いうのに。」
ビアリナ「とんでもない、逆に良い経験を積ませて頂いています。本来ならデュシアさんがここに
     来たがっていましたが、役割方アメリカから出る事ができませんし。それにエシェムさん
     達がいらっしゃるので、身辺警護は事足りていますから。」
ミスターT「すまんな。」
   以前聞けた話だが、ビアリナの勉学力や知識力はデュシア達の中でピカイチらしい。頭脳派の
   セオリアという女性すらも超えるとの事だ。彼女でも十分ブレイン的な役割を担えるため、
   一番の戦闘力を持つビアリナを派遣してくれたと言える。
ビアリナ「色々と労って頂いて嬉しいです。今まで努力してきた集大成が役立っていますし。」
ミスターT「ハリアーUの操縦やレプリカ伊400の司令官だしな。エリシェも頭に相応しい女傑
      だが、お前の場合は更に絶大な行動力が備わっている。何れ彼女達から参謀のオファー
      が掛かりそうだわ。」
ビアリナ「いえ・・・私は貴方の傍で補佐ができればそれで・・・。」
   か細い声で胸の内を語る彼女。以前から俺に好意を抱いてくれている事は分かっていたが、
   改めて2人だけの時に聞かされるとドキリとする。

ミスターT「・・・分かった。お前がそう言ってくれるなら、俺がお前を守り続けよう。」
ビアリナ「・・・ありがとうございます・・・。」
    ビアリナの胸の内は痛いほど分かる。ナツミYUやシュームと同じものだ。それに心から
   応じねば野郎として失礼極まりない。俺の決意を述べると涙ながらに礼を述べてきた。
シューム「この場合はヤキモチよりも、ビアリナちゃんを応援したくなるわね。」
ナツミYU「そうですね。その思いは私達が過去に抱いていた時と全く同じ。」
   どんな状況でも女の心を察知すると、直ぐさまフォローを入れてくるシュームとナツミYU。
   かつて自分達も同じ境遇だったからだと語ってくる。
ミスターT「ごめんな。お前達の答えもまだロクに出せていないのに。」
シューム「んー、いいんじゃないかな。ビアリナちゃんもナツミYUもそうだけど、君を思う心は
     常に同じ。今は望む結果よりも、その瞬間を満喫したいのが本音よ。」
ナツミYU「ですね。それに警護者という役柄、何時倒れるかも分かりません。儚い夢物語に感じる
      かも知れませんが、それが自分の活力と希望になっているのは確かですから。」
ミスターT「活力と希望か・・・。」
   彼女が語る通り、警護者という存在は何時何処で倒れるか分からない。致死力が強い得物を
   使うのだから当たり前だろう。それに今後は相手の火力も高まってくると推測できる。

ルビナ「その思いを覆す形で大変申し訳ありませんが、私達の目が黒いうちは絶対に不幸になどさせ
    ませんよ。」
ミュティナ「そうですよ。本来なら有り得ない様相ですが、力とは使ってこそのもの。私達種族の
      超絶的な力を以て、目の前の大切な人を守り通ります。」
    割り入って来るルビナとミュティナ。先程は挙げなかったのだが、2人とも秋葉原で有名な
   メイドの出で立ちをしている。小柄なミュティナはロリ系の様相だが、巨女のルビナはメイド
   長な感じだろうか。それでもその姿をモノにする様は凄いとしか言えない。
ミスターT「言わば死ねない警護者、か。」
ルビナ「いえ、絶対に死なせません。スミエ様があの壮絶な大戦とその後の中、私達を死に物狂いで
    守って頂いた。その恩を孫の貴方や縁の方々を守り通してこそ発揮できる。」
ミュティナ「以前シューム小母様が仰られましたよね。私達の時間は地球上では同じだと。しかし
      私達の流れからすると、10万年という途方もない長い間のものなのですよ。それが
      スミエ様に守って頂いた事にも繋がる。」
シューム「こちらが5年だとしても、ミュティナちゃん達にとっては5万年という事よね。」
ミュティナ「です。皆様からすれば5年の恩だとしても、私達からすれば5万年の恩になる訳で。」
ミスターT「正に人外レベルだわ。」
   一服しながら思う。地球と宇宙とでの時の流れは全く違う。ミュティナ達ギガンテス一族と
   ルビナ達ドラゴンハート一族は、地球人からすれば超絶的な時間を生き抜いてきた存在だ。
   それだけ長く深い生き様が刻まれていると言える。
ミスターT「・・・纏めて守り通せば済む、か。」
ナツミYU「ナッツさんの名言ですね。」
ミスターT「ああ。ビアリナもそうだが、お前達からの思いに守り通す事で応えたい。それが俺の
      唯一無二の生き様だ。今はそれが精一杯だわ。」
   俺の力の及ぶ限りでの厳守を徹底する、それが彼女達への報恩感謝だろう。もし俺に超絶的な
   力が備わっているのなら、何振り構わず全力を以て守り通すのだが。人間という脆弱な種族の
   枷の範囲内ではこれが限界だな。

    宇宙人たるミュティナやルビナの力の前に、遣る瀬無さが募る。そんな俺の心中を察した
   のだろう、ビアリナが俺の右手を優しく掴み胸に抱いてくれた。

シューム「そうね、ビアリナちゃんのその一念は私達の名代と取って頂戴な。」
ナツミYU「思いは時として時間と空間を超越する、ですよ。」
ミスターT「ますます以て頑張らねばな。」
    目の前の女性陣に誓って思う。如何なる流れであれ、必ず乗り越えて行くと。ミツキ流の
   敬い・労い・慈しみの精神、そして持ちつ持たれつ投げ飛ばすの気概。それは全ての人間に
   内在する正に誓願そのものである。そう、自分自身の生命に誓った願いだ。



    雑談をしている最中、とんでもない事が起きた。突然の爆発が起きたと思ったら、人型の
   機械兵器らしきものが出現。コミケの会場は一瞬にして修羅場へと変貌していく。

    しかし流石はプロフェッショナル揃い踏みだ。先の爆発の規模をバリアで縮小したのは、
   ルビナが十八番の超能力によるものか。そこにミュティナが重力制御の理から至るバリアを
   放った形である。幸運な事に今現在の負傷者は誰1人としていない。

    そして有事の仲間の手際の良さも一塩だ。くまモンの着ぐるみを着用するミツキだが、混乱
   している人達を迅速に近場の建物へと避難させている。西洋の騎士風の出で立ちのナツミAも
   一緒に行動していた。全員がバトラー風の出で立ちのナツミツキ四天王もしかり。

    更に驚くはスミエだ。吸い終わったキセルを丁寧に専用のケースに仕舞うと、一変したかの
   様に動き出した。背中に右手を遣ると、何とそこに絶対仕舞われていない様な長さの刀を取り
   出し始めたではないか。それを目の前に迫る人型機械兵器に一閃し、まるでバターのように
   一刀両断するのである。

ミスターT「・・・格納式の刀か?」
スミエ「空間を捻じ曲げての格納手法、ギガンテス一族のテクノロジーの1つですよ。」
エリシェ「以前は同じ方法でレプリカ大和やレプリカ伊400を建造しましたよ。」
    手持ちの得物で何とか対処するしかないため、背中に格納してある携帯式方天画戟を取り
   出し展開。それで目の前に迫る人型機械兵器を破壊していく。スミエが華麗に一刀両断する
   のとは異なり、俺のは力任せに叩き潰す感じだ。技量の差が見せ付けられる形だわ。
ルビナ「会場にいらっしゃった方々の安全は、ミュティナ様方と私とで守り通します。皆様は現れた
    兵器郡の破壊に走って下さい。」
ミスターT「有難い。だがこの流れからして重火器は使用不可能か。鈍器で叩くしかないわな。」
   一応拳銃郡は持参しているが、流れ弾が何処に飛んでいくか分からない。ここは肉弾戦での
   撃滅を行うしかなさそうだ。

    ふと見ると、近場の会場には多くの来場者さんがこちらを伺っている。スマホやら携帯やら
   カメラで撮影しているのが何とも。ただ今の様相が演技ではなく本当の実戦だと痛感している
   ようで、誰もこちらに近寄っては来ない。

    ちなみに会場周辺を守るはナツミツキ四天王で、迫り来る人型機械兵器を掴んで豪快に地面
   へと投げ付けている。重力制御のペンダント効果だろう。おそらくこの人型機械兵器の重量は
   相当あると思われる。

    俺は背中をエリシェに預け、タッグで人型機械兵器を破壊していく。シュームとナツミYU
   はビアリナと共にトリオで暴れていた。スミエは弟子のシルフィアと一緒に共闘中である。
   瞬時に的確な動きを展開できる点は、流石は警護者だと痛感せざろう得ない。

    他の女性陣はタッグかトリオでナツミツキ四天王と共に会場周辺を守っている。最低限の
   目標は、一般人側に被害を及ばせないためだ。


エリシェ「・・・了解しました、ありがとうございます。マスター、近々トラガンの戦闘部隊が応援
     に駆け付けてくれるとの事です。」
ミスターT「ほほ、正に今回が初陣という事になるか。」
    ヘッドセットでのやり取りをするエリシェ。通信先はトライアングルガンナーのリーダー・
   エルシェナか。確かに国内での切り込みは、警察郡や自衛隊よりはこちらの方が良いだろう。
   それ以上の厳しい展開に至った時は、彼らの力を借りるのが無難だな。国内ではこれが良い
   流れになると思う。
エリシェ「思われた通り、国内事情から警察郡と自衛隊を導入するのは要らぬ火種をばら撒きかね
     ません。対してトラガンなら警護者郡の公認下請け部隊ですから、要らぬ考えを黙殺する
     事もできますので。」
ミスターT「警護者の存在で戦争云々のボヤキすらも一蹴させる、か。」
エリシェ「それだけ時代は警護者に期待を寄せているのですよ。」
   本当にそう思う。先の軍服連中との一戦で起こった、東京湾への無差別襲撃事件。あの時は
   こちらが警護者という事から黙殺できた形である。

    今の世上からして、軍関連を動かすのは自国や他国に要らぬ懸念を沸かせかねない。特に
   自衛隊の出動は今もなお毛嫌いされている。特に日本国内ではそのボヤキが一段と強い。

    しかし警護者は周りを黙殺させる力を兼ね備えている。顕著なのがレプリカ大和とレプリカ
   伊400だろう。第2次大戦の軍事物を新たに建造して送り出したのだ。日本自体がそれを
   行った場合は、間違いなく無駄な税金云々や軍事力強化云々のボヤキが出てくるわな。

    だが実際は三島ジェネカン及び大企業連合が建造した、警護者専用ガンシップそのものだ。
   以前エリシェがそう位置付けていたのは、要らぬボヤキを黙殺させる意味合いも兼ねていると
   語っていた。今正にそれが現れている感じである。

    それに大企業連合の力は海外の方が冷静に分析と判断をしてくれている。日本国内だけだ、
   要らぬ嫉妬などを顕にしているのは。だからこそ、警護者の力が必要になったのだが。それを
   考えると実に皮肉な話だわ。


ミスターT「・・・日本人として恥ずかしいわな。」
エリシェ「またまた、自己嫌悪ですか。貴方が懸念している相手は、財界や権力を持つ愚者ですよ。
     私達警護者はそれら愚者にNOを突き付ける存在ですし、言わせておけばいいんです。
     それに各地にお住いの皆様は、本当に素晴らしい方々です。全ての日本人がそうだとは
     限りませんよ。」
    自身の背丈以上の細剣で人型機械兵器を突き刺し薙ぎ払う姿に驚くも、ウェイトレス風の
   出で立ちが凄さを掻き消しているエリシェ。普段のクールビューティーは何処へやら。今の
   彼女はコスプレ美女そのものだ。
ミスターT「・・・まあそれでも、己が使命を全うし続けるだな。」
エリシェ「ですよ。シルフィア様が名言の言葉が正に当てはまります。私達は私達の生き様を貫き
     続けての事ですよ。貴方が仰る様に、私達の行動による結果は後の歴史が評価してくれる
     と確信しています。今は目の前の壁を1つずつ乗り越えてこそ、ですよ。」
ミスターT「俺達の行動が善か悪か。それは歴史の采配に委ねる、だな。まあだからと言って、諸々
      を恐れて目を伏せるのは間違っている。顕著なのが軍服連中という訳だったな。」
   交戦中に人口腕部を起動。背中の一張羅を突き破り、黒色の手が出現する。そこに手持ちの
   方天画戟を持たせ、空いた両腕で傍らのエリシェを抱き寄せた。後は恒例のヌンチャクを振り
   回すかの様な動きをする。

    以前ミツキと考案したこの戦術。人口腕部に持つ方天画戟かパニッシャーで、死角からの
   攻撃を防ぐ。そして空いた両腕で彼女を持ち、ヌンチャクの如く振り回す手法だ。しかも相手
   には得物を振るか射撃して貰うため、物凄い効率を叩き出した。

    当然エリシェがそれを知る術もなく、俺の行動に驚くも直ぐに戦術を理解した様子。ミツキ
   の時と同じく、得物の長い細剣を適切な場面で相手に突き刺すのだ。そう言えばエリシェは
   フェンシングとカンフーが得意だと言っていたな。だからこその動きができるのだろう。

    チラ見したのだが、シルフィアとスミエのタッグも凄まじい。スミエは相変わらず長刀での
   一刀両断を放ち、シルフィアは近場にあった誘導用ロングポールを使っての叩き付けである。
   これ、恩師のはカンフーアクションの棒術に近いのか。展開式パイルバンカーがないため、
   彼女の肉弾戦は初めて見るわ。

    中半へと続く。

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