アルティメット
エキサイティングファイターズ
外伝6
〜覆面の警護者〜
     アルティメットエキサイティングファイターズ・外伝6 〜覆面の警護者〜
    〜第3部・第01話 恐怖の暴君4〜
ヘシュナ「分かります、その思い。ミツキ様の一念は、常人を遥かに超えた純粋無垢のものだと。」
ドクターT「そうだな。」
ヘシュナ「もっと早くにお会いできていれば、別の生き様を刻めていたのでしょうけど。」
    ヘシュナの雰囲気から、ミツキには脱帽の連続のようだ。彼女自身、その種族の特性から
   相手の深層心理を見抜く事に長けている。ここは妹のヘシュアや一族を以てしても成し得られ
   ないと豪語していた。単体での戦闘能力は最弱でも、一族の特殊能力に関しては最強なのだ。
デュシアL「出逢いの経緯はその人の星の流れとも言えますよ。お3方が根幹にある、大宇宙の理が
      正にそれでしょう。そもそも生命体として生まれ出る事すら奇跡に近いですし。」
ドクターT「だな。ガンジス川の砂を小指の爪で掬い、そこに乗った数が人として生まれる確率と。
      ガンジス川は大宇宙と捉えるから、どれだけ奇跡的か痛感する。それなのに、人として
      生まれながら私利私欲に走るカスには呆れ返るわ・・・。」
   現状ではこの一念が出ざろう得ない。人間として生まれる事自体が奇跡的であり、非常に幸運
   である。ところがその有難みに目を向けず私利私欲を貪り続ける。仕舞いには別の人間に迷惑
   を掛けるのだ。どれだけ罪深いかすらも理解していない。
ドクターT「・・・調停者に裁定者か。俺達にその大役が回ってきた事自体、奇跡的だろうな。」
ビアリナ「だからこそ、膝は折れない。ここに帰結してきますね。」
ドクターT「本当だわな。」
   何度も言うが、これら役割は実に烏滸がましい限りである。しかし誰かが担わなければなら
   ないのだ。それが偶々俺達であっただけの話。ならば、その大役を全力を以て担い切るしか
   ないわな。

ドクターT「・・・恐怖の暴君を駆使して、愚者共を徹底的に駆逐してやる。汚れ役も全部俺が引き
      受ける。己が生き様を徹底的に演じ切ってみせるわ。」
ヘシュナ「及ばずながら、お力添え致しますよ。かつては悪役を演じた手前、貴方を補佐する事で
     罪滅ぼしができれば幸いですし。」
ルビナ「・・・普通、そこは呆れる所だと思いますが・・・。」
    俺の並々ならぬ決意に同調するヘシュナ。それをルビナやミュティナは呆れ顔で見ている。
   本来なら根詰めた一念やら度が過ぎた一念などと言われるだろう。しかしヘシュナは他の面々
   とは異なり、実際に悪役を長い間演じ切ってきた。だからこその同調であろう。特にそれが
   3大宇宙種族の1つである、カルダオス一族の王族だから凄いものだ。
ドクターT「リーダーが率先して最前線に立つ、だな。今はヘシュアに変わったが、前はお前が代表
      だった。役割問わず、頭が最前線で活躍してこそのものだろう。俺は諸手を挙げて賛同
      するわ。」
ヘシュナ「すみません、ありがとうございます。」
ミュティナ「あの小娘が・・・いえ、何でもありません・・・。」
   ヘシュナの様変わりの揶揄を恒例の小娘呼ばわりするミュティナ。しかし直後、遠方のミツキ
   から強烈なまでの視線に曝される。それに恐怖に震えながら否定しだした。宇宙種族最強の
   ギガンテス一族の筆頭格たるミュティナすらも、ミツキの前では赤子当然だろう。もはや生命
   の次元から逸脱している証拠である。
ヘシュナ「いえ、ミュティナ様やルビナ様が思われる部分が正しいです。実際に私が幼少の頃に、
     お2人とお会いした事が初めてでしたし。歳の取り方などは若干異なりますので。」
ドクターT「外見からして、年齢的に変わらない感じがするんだがの。」
ミュティナ「母が言うには、100万年以上異なるそうです。ヘシュナ様の成長力が速いという部分
      を除いたもので、こればかりは私には良く分かりません。」
ルビナ「生きるとは本当に難しいものです。」
   この宇宙種族して生命の理には謎が多いと言う雰囲気を出している。確かにこの次元だけは
   全宇宙しても謎としか捉えられないだろうな。だからこそ大切なのだ。この場に生まれ合わせ
   られた奇跡自体、本当に幸運で感謝すべき事である。

    何度も回帰する先だが、それでも回帰する先があるのは実に幸運だ。それすらできないで
   いるのが愚者共であろう。その切っ掛けは生命哲学の理もあり、ミツキ・スタイルの生き様が
   それに当たる。実に単純明快な概念なのだ。

    しかし実際に蓋を開ければ、やり手の学者すらも弱音を挙げる程の難しさである。いや、
   本当は簡単なのかも知れない。それが人間自体、この場合は凡夫自体か。それを取り巻く無明
   という概念が阻害しているのかもな。スミエの生き様を見れば、それを克服しようと努力して
   いるのが痛感できる。シルフィアもミツキもナツミAもそうである。

    言うは簡単・行うは難し、だわ。それだけこの生き様は非常に困難を伴う。だから楽しいの
   かも知れない。それを素体で体現しているのがミツキである。姉のナツミAや歴戦の勇者たる
   スミエにシルフィアすらも感嘆とさせる存在だ。やはり女性は偉大だわ・・・。



    ティエラとエシェムFが地元の総合学園に転校してから数日後。何やら不穏な動きが出て
   来だした。父親達が娘達を遠方に遠ざけたのは意味があったようである。例の技術力の関連
   から、海外からの横槍が多発しだしたのだ。

    確かに3大宇宙種族がテクノロジーは、善悪判断センサーがあるため悪用は絶対に不可能。
   それを簡易的に改善したのがガードラント一族のテクノロジーだ。3大宇宙種族の力と比べる
   と微々たるものだが、それでも地球人からすれば超絶的な力である。

    先の事変などで3大宇宙種族の戦闘力や技術力を思い知らされた人類。特に一部の私利私欲
   に走る愚物には超特化的な効果があったようだ。このテクノロジー郡はノドから手が出るほど
   欲しいに決まっている。そこに出たのが誰でも扱えるというガードラント一族のそれである。

    俺ならこのチャンスを逃す事はしない。如何なる手段を用いてでも、それらを奪取し我が物
   とするだろう。そして最終目標は3大宇宙種族の母船郡だ。ただ仮に手を出せたとしても、
   実際にそのテクノロジーを使う事は不可能であるが。

    技術力が使えない場合は使わせる事を念頭に置く筈だ。となれば、ガードラント一族の力を
   用いての揺さ振り。これが現段階で考えられる最大の抵抗だろう。そのための横槍だと推測が
   できる。

    後半へと続く。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

戻る