アルティメット エキサイティングファイターズ 外伝6 〜覆面の警護者〜 |
アルティメットエキサイティングファイターズ・外伝6 〜覆面の警護者〜 〜第3部・第02話 戦艦と戦闘艦5〜 この艦の広島への寄港は初めてだったようで、規格外の飛行戦艦の登場で大盛り上がりだ。 超レプリカ大和以上のサイズの下部戦闘艦に、上部はその3倍以上の飛行艦部分だ。常識を 逸脱した超兵器とも言える。 同艦からはレプリカブリガンダインで下りたが、そこから直下を見て驚愕した。新たに創生 されたレプリカ大和とレプリカ伊400が凄まじい数になっていたのだ。他の船の運航の邪魔 にならないように道を開けているが、まるで戦艦や潜水艦の見送りのような様相である。 ミスターT「はぁ・・・規模が狂ってる。」 エリシェ「まあ確かに。しかしこれだけ揃っていれば、超大規模艦船が出現した際は大いに活躍する と思います。」 ミスターT「最初に創生したレプリカ大和とレプリカ伊400も混ざっているのか?」 ラフィナ「レプリカながらもオリジナルの2艦船は、東京湾の守備に回って貰っています。ここに 終結した艦隊はレプリカのアレンジとなりますので。」 造船所の空いた場所にレプリカブリガンダインは着陸。そこから見える港側は凄まじい様相 だわ。第2次大戦時の日本の連合艦隊の様相も凄まじいとの事だったが、このガンシップ連合 艦隊は更に逸脱している。艦船のどれもが当時の最強の代物なのだ。戦艦大和に伊400と、 当時の世界最強の戦艦と潜水艦である。 エリシェ「ちなみにこのレプリカアレンジ艦隊は、新たに電子頭脳を搭載しています。兵装の全てを オートメーションで動かす事が可能になっていますので。」 ミスターT「東京湾のレプリカオリジナルはまだ人間の手が必要だったな。こっちの方は艦橋に数人 の人員だけで済む訳か。」 ラフィナ「機関室側も完全無人です。あくまで人命尊重を最優先としているため、仮に破壊されたと しても直ぐに脱出できるようにしてあります。オートメーション化したのはその為で。」 ミスターT「大和と伊400の名前を関していながら、言わば雑兵の意味合いになる訳だな。何だか 完全オリジナルの艦船に失礼な気がするが。」 名前自体がもはや神格化的な感じなので、このレプリカアレンジの戦艦大和と伊400が雑兵 扱いなのは頂けない感じだ。しかし創生した意味合いが日本全土を、強いては世界を守る為の ガンシップなら話は別である。人類を守る為の闘士になるのだ。そこを忘れてはならない。 エリシェ「思われた通り、全ては地球そのものを守る事に帰結します。その為の礎たる艦隊です。 それに扱いこそ雑兵的ですが、死者が出なければ問題ありません。恐らく相手は全て無人 兵器を投入してくる事になるでしょうし。」 ミスターT「激昂軍服男事変だと、その全ての兵器が無人だったしな。下手に人間を投入すれば、 要らぬ感情が戦略に支障を来たす。実際に当時はそのクチだったしな。」 ラフィナ「独裁主義者は他人を信用できなくなりますからね。そうなれば無人兵器群を多用するしか なくなってくる。今後の敵側の戦闘兵器全ては無人兵器なのは言うまでもないかと。」 独裁主義ねぇ・・・。まあ明確に敵が判明しているのなら話は早い。後は断固として徹底 駆逐するのみだ。それが俺達にできる最大限の抵抗である。 エリシェ「各艦船に最小限の人員を投入したのは、一応生体センサーでサーチする事も考慮しての ものです。もしかしたら有人兵器の場合も十分ありますし。」 ミスターT「殺人はご法度だしな。出来得る事はし続けた方がいい。」 ラフィナ「後は降り掛かる火の粉は全て撃滅あるのみですよ。」 ミスターT「撃滅ねぇ・・・。」 この大艦隊なら本当に撃滅してくれるだろう。しかし相手はそれ以上の戦闘兵器を投入して 来るのは想像に難しくない。そして何故これだけ量産した理由が、今やっと理解できた。 ミスターT「・・・この大艦隊はバリアやシールドを打ち消された時の対処か。」 エリシェ「はい。ガードラント一族のテクノロジーをすれば、3大宇宙種族のバリアとシールドを 無効化する事も考えられます。となれば必然的に被弾するのは言うまでもありません。」 ラフィナ「ミュセナ様・ルビナ様・ヘシュア様が更なる技術力の開発を行っているようですが、今は 現状で何とかするしかありません。バリアとシールドがなくなれば、いくら防御力が高い 大和や伊400も簡単に沈められかねませんし。」 ミスターT「最小限の人員はそのためでもある、か。」 レプリカオリジナル大和やレプリカオリジナル伊400は、バリアやシールドの恩恵で無敵 の様相を誇っていた。ミサイル群・魚雷群・爆弾群は全て無効化させている。もしバリアや シールドがなかったら、あの戦いで即座に沈められていただろう。最小限の人員にしたのは、 有人兵器としての機能と被害を最小限に抑えるためのものだな。 ラフィナ「もし被弾して大破した場合、人命救助を最優先をして貰う流れです。各艦船で大破した 艦船の救助を行ったりしませんと。」 ミスターT「バリアとシールドがない場合は、そのプランで進めるしかないな。と言うか、あの概念 からして消える事はなさそうだが。」 エリシェ「怖いのがバリア・シールド貫通兵器ですよ。この部分は3大宇宙種族の方々も直面した 事がないとの事で。つまり人類が発展型の技術を持つ故の、突破口となるものです。」 ミスターT「つまりリーダー格の3人は、それ以上のバリアとシールドの開発を行っている訳か。」 なるほどな。最近3人を見なかったのはその所以だろう。全てを見越した行動を取らねば、 後々痛い目を見る羽目になる。むしろこのプランはエリシェ達が敵側として考えたものになる と思える。俺なら同じ事を考え実行するわな。 ミスターT「敵を知り・己を知り・全てを知る、か。」 エリシェ「ですね。思われた事、仰られた事が全てです。敵側の視線に立たないと、見えてくる事も 見えませんし。」 ラフィナ「ありとあらゆる行動を取って応対する。まあ言うは簡単・行うは難し、ですけど。」 ミスターT「皮肉だわな。」 何だか本当にとんでもないレベルにまで至っているわ。2年前までの警護者としての依頼を 遂行している時とは完全に逸脱している。それだけ俺達に大きな期待が掛かっている証拠でも あろう。ならば後は遂行し続けるしかない。 ミスターT「お前さん達の双肩には凄まじい重圧が掛かりっ放しだな。全て押し付ける感じで、本当 にすまない。」 エリシェ「何を仰いますか。それこそ私達が生まれ持った使命そのものでしょうに。」 ラフィナ「そうですよ。しかも私達はその時に合った力を持っていた。後は簡単、己の使命を全う し続けるのみですよ。」 ミスターT「・・・流石だわ。」 傍らにいた2人を胸に抱き寄せる。そのまま頭を優しく撫でた。今の俺にできる事は彼女達を 守るぐらいしかない。それと最大限の労いである。 ミスターT「分かった。この覆面の風来坊、生命を賭けてお前達を守り通す。それが俺の使命だ。」 エリシェ&ラフィナ「・・・ありがとうございます。」 顔を赤くしてるも、その労いに心から安らいでいる感じのエリシェとラフィナ。彼女達の使命 は凄まじくデカい。何処まで支えられるかは分からないが、俺にできる事をし続けるのみだ。 しかしまあ、俺がいない半年間に凄まじいまでの流れになっている。俺は俺の生き様を貫き 続けていたが、世界的視野からしては危ういレベルにまで至っていた。それらを見越しての ガンシップ連合艦隊である。 更にはバリアとシールドの恩恵が無効化される場合も考慮し、恐縮ながらも艦船自体を兵士 の運用法にまで考えている。悪く言えば捨て駒である。それでも敵味方に一切の死者が出ず、 事態を収束させられるなら安いものだ。その為のガンシップ連合艦隊だしな。 今後も己が生き様を貫き続けるのが、周りを鼓舞する最大限の激励になるだろう。まだまだ 膝など折れんわ。 後半2へと続く。 |
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