アルティメット
エキサイティングファイターズ
外伝6
〜覆面の警護者〜
     アルティメットエキサイティングファイターズ・外伝6 〜覆面の警護者〜
    〜第1部・第5話 カーチェイス3〜
ラジオ音声・別音2(ランジェリーマスター! 後方から複数の車両が急接近中! そちらに迫る
          勢いを見ると、別のスーパーカーによる追撃か妨害かも知れません。警戒して
          下さい!)
    長い橋を渡り終えようとした時、突然ラジオから隊員さんの声が響く。サイドミラーを確認
   すると、確かに急接近してくる車両が複数あった。
ナツミYU「破れかぶれ戦法かしらね。」
ミスターT「このコートを窓際全体に押し付けておけよ。」
   かなり窮屈ながら黒コートを脱ぐと彼女に渡す。それを直ぐに左側ドアの全面に押し付ける。
   側面は見えなくなるが、この後の展開は大体読めるから問題ない。

    実はこの黒コートにも特殊スーツ同様の防御力がある。防弾と斬撃に対してはかなり高い。
   今現在の彼女を守る術としては、これなら問題ないだろう。

ミスターT「ごめんよ。」
    右側ドアを小さく叩き、そこに目掛けてマグナムを発砲した。窓ガラスが砕け散り表が露に
   なる。それを確認すると、ウアイラをゆっくり減速させていくナツミYU。

    今の窓ガラスの破損で感付いたのか、軽い衝撃が車体を襲い出す。サイドミラーを窺うと、
   ノズルフラッシュが見えていた。後方車両から銃撃されているようだ。


    シートベルトで右脚をガッチリ絡め、そこから表に身体を乗り出す。そして両手のマグナム
   で後方車両を射撃した。直撃はするものの、それだけは全く怯んでいない。

ミスターT「マシンガンでも持ってくれば良かったわ・・・。」
ナツミYU「一点集中射撃よ!」
    マグナムの再装填をしつつ、彼女に指摘された戦術で再度応戦した。今度は正面左下側を
   連続で狙い撃ちする。前面のバンパーに当たり、衝撃で破損し吹き飛んだ。それがフロント
   ガラスに直撃し、そのまま中央分離帯に激突して横転する。
ミスターT「流石伝説のガンマン。」
ナツミYU「茶化さないでよ。それにまだ残ってるわ。」
ミスターT「タイヤは狙えなかったが、この速度ならバンパーの直撃だけでも問題なさそうだ。」
   再度再装填時も相手からの反撃もある。夥しい弾丸が襲ってくるが、その都度車両を急加速
   させる彼女。どうやら着弾の寸前に着弾距離を伸ばし、その威力を殺いでいるようだ。
ミスターT「へぇ〜・・・こんな技もあるのか。」
ナツミYU「相手はサブマシンガンみたいだからね。手数は多くても威力は微々たるもの。緩急を
      付ければ、ある程度の威力阻害にはなるわ。」
ミスターT「・・・う〜む、獲物がそれだけだったら良かったんだけどね・・・。」
   俺のボヤキに黒コートを軽く動かして背後を窺う彼女。それに驚愕している。相手は火力不足
   と取ったようで、今度は本格的なヘビーマシンガンを取り出している。それを車両の屋根に
   配置しているではないか。


    が・・・相手は空を疎かにし過ぎていた。そこに上空待機中のハリアーUが接近し、何と
   ガトリングガンを撃ち出したのだ。実弾で大丈夫かと思ったが、それが車両に当たると華々
   しいペイントが飛び散りだす。どうやら放たれているのは模擬弾のようだ。

    上空からの不意打ちに反撃しだす相手。ヘビーマシンガンをハリアーUに向けだしている。
   再び身体を乗り出して、ヘビーマシンガン目掛けて発砲した。弾丸が屋根に固定のアーム部分
   に当たり吹っ飛んだ。それに驚く射撃手。

    逆反撃も忘れない。再びハリアーUからガトリングガンの射撃で盛大なペイントバーストが
   行われる。前方が見えなくなった車両は、前車と同じく中央分離帯に激突して横転する。

    俺は上空の支援ハリアーUに向かって右手親指を挙げた。それに機体をバンクさせてくる。
   見事な連携プレイだわ。



    突然だった。右手に激しい激痛が走る。右手親指合図に向かって、残りの車両から射撃を
   受けたようだ。例の特殊スーツも頭と両手は隠し切れない。

ナツミYU「だ・・大丈夫?!」
ミスターT「見事な射撃だわ・・・。」
    血が吹き出してきているが、右手自体に問題はない。丁度手の甲中央を打ち抜かれた形に
   なっている。直ぐさま止血に入るが、どうやって取ったか知らないがブラジャーを手渡して
   くるナツミYU。
ミスターT「ええっ・・・これで止血するのか・・・。」
ナツミYU「四の五の言わないの! 早く手当てしなさい!」
   彼女の超真顔の気迫に圧倒され、そのままブラジャーで止血をした。どうやらパッドの部分を
   傷口に当てて、それで保護しろという意味合いだろう。

ミスターT「車両は残り幾つだ?」
ナツミYU「2台のようね。大破した車両にいた窃盗団は取り抑えられているそうよ。」
    負傷により注意力散漫状態だが、ラジオから大破した車両の窃盗団捕縛の情報が入ってきて
   いる。どうやら警察官ではなく、道を譲り渡してくれたドライバー総出によるもののようだ。
   うーむ、見事な連携だわ。また横転大破した車両だが、死者は出ていないとの事だ。それを
   聞いて本当に安心した。
ミスターT「さて・・・残り2台だが、どうするかね・・・。」
ナツミYU「停止した瞬間に集中砲火を受けるのは目に見えているわ。このまま走り続けて、弾丸の
      軽減をした方がよさそうね。」
   手元の二丁のマグナムは健在だが、とても乗り出しての二丁拳銃は無理そうだ。とにかく右手
   の負傷が痛すぎる。



ラジオ音声・別音3(お待たせ、プレゼントを投下するわよ!)
    暫くすると、何とラジオから恩師シルフィアの声がしだした。ふと上空を見上げると、別の
   ハリアーUが機体下部に何かをぶら下げている。・・・まさか・・・。

    そしてぶら下がったものが、ゆっくり降下されだした。それは何と本物仕様のパニッシャー
   ではないか。そこに弾丸が襲い掛かってくる。火線先を見ると、残り2車両からの銃撃だ。

    が、背後にいる支援ハリアーU2機からガトリングガンが放たれる。前と同じくペイント弾
   である。それで足止めという形になっていた。


    超重量火気兵器の本物パニッシャーがウアイラの右側座席に下ろされた。凄まじい重量で
   車体が減速しだすが、同時に加速とハンドリングで調整するナツミYU。

    俺は左手を駆使して、長身側を追走中の2車両に向ける。というか中身が実弾だとすると、
   最悪殺害に至りそうだが。

ラジオ音声・別音3(当然、弾は全部模擬弾だから安心して頂戴な。ただペイント弾じゃないから、
          十分気を付けてね。)
    ・・・ハハッ、全て読まれていた。本物パニッシャーに装填されている弾丸は、全て模擬弾
   との事だ。ペイント弾じゃない分、威力はかなりあると見える。
ミスターT「・・・ふん、最強のランジェリーマスターの力を見せてやる!」
   深呼吸をした後、態と啖呵を切って見せた。それに態とらしく足を叩いてくるナツミYU。
   しかし攻撃の合図でもある。


    本物パニッシャーの機関砲を発射、追走中の2車両目掛けて弾丸を放った。凄まじい勢いで
   弾丸が襲い掛かる。いくら模擬弾と言えど、半ば目の前に迫ってくる車両を狙うのだ。弾丸が
   車両の前面に当たり、ボンネットが見る見るうちに変形していく。

    俺は可能な限りフロントガラスは狙わないようにした。この速度からの射撃だと、致死率は
   かなり高くなっている。人殺しなどご法度だからな。

    仕舞いには変形の勢いで吹き飛ぶボンネット。それがフロントガラスに当たり、片方の車両
   がもう片方の車両に激突して横転する。そこに颯爽と襲撃を仕掛けるドライバーの方々。



ラジオ音声1(あー、どつきまわすは程々わぅよ?)
ミスターT「・・・補足のオマケ付きか・・・何とも。」
    追加情報では、今の4車両が窃盗団の車両との事だ。上空のハリアーU郡が周辺を警戒して
   いるが、目立った要素はないという連絡も入っている。
ナツミYU「お見事な啖呵と射撃ね、ランジェリーマスター。」
ミスターT「はぁ・・・もう何とでも言ってくれ・・・。」
   丁度パニッシャーを抱きかかえるように座席に潜り込む。そこでナツミYUから茶化された。
   ゆっくりとウアイラを減速させ、完全停止した所でこちらの様子を窺ってくる。特に右手を
   一際気にしていた。

ミスターT「お前の方は大丈夫か?」
ナツミYU「お陰様で無傷よ。それにこれのお陰で。」
    黒コートを返してくる。そして指し示すは窓際のドアだ。相手側から運転手を狙った射撃が
   されていたようで、かなり着弾している。そのうちの数発は貫通もしていた。
ナツミYU「コートがなかったら危なかったわね、ありがとう。」
ミスターT「礼には及ばんよ、無事なら問題ない。」
   左手で拳を作り彼女に突き出した。それに右手拳を軽く当ててくる。笑顔が輝かしい彼女の
   姿に、ドッと疲労が出始めてきた。


ミスターT「止血にブラジャーとか、ますますランジェリーマスターと言われるわな・・・。」
ナツミYU「フフッ、この際それで貫くのも1つの恐怖度よね。」
    ウアイラから降りると、周りに停車中だった車両から駆け寄ってくるドライバーの方々。
   エラい拍手が巻き起こっている。その彼らに俺は深々と頭を下げた。

    今回の追走劇はドライバーの方々がいなかったら成し得なかった。いくらオーダー66なる
   特殊暗号を発動させても、俺達だけではかなり厳しいものがある。

    また長期戦を決め込んでいただけに、短期決戦で終わったのは不幸中の幸いとも言えた。
   紛れもない、これは多くのドライバーさんや沿線住人の方々と共に勝ち取ったものである。



    このカーチェイス騒動は当然ながら大ニュースになる。しかし、しつこいような問い合わせ
   などは皆無なのが不思議である。

    後で窺ったが、エリシェの根回しによる躯屡聖堕フリーランスの力だとか。泣く子も黙ると
   恐れられる彼らが関与しているとあってか、誰も触れてこなかったのだ。


    また高速走行中の銃撃戦で怪我人が出たかと思っていたが、全く以て皆無だったという。
   奇跡とも思える展開であろう。普通なら流れ弾で被害が出ていると思うが。

    それに半ばドライバーさんや沿線住人の方々という、リスナーを巻き込んだ形の共闘だ。
   これに一同は楽しんでいたというのが実状である。危険度が高いカーチェイスをしながらも、
   それを娯楽に変換させたミツキ達の手腕には恐れ入るわ。


    ちなみに窃盗団の車両4台。どれも超高級スーパーカーで、パトカーの破損や公共物破損を
   換算すると数十億を超える被害総額との事だ。

    それでも窃盗団を殆ど無傷で捕縛できた事は幸運とも言っている。誰1人として死者を出す
   事なくやってのけたのだから。

    というか高速中で大横転したスーパーカー。乗車の窃盗団が重傷じゃないのが見事だが。
   う〜む、これらも運が良かったと言うべきなのだろうな。何とも・・・。



    数日後。ナツミYUと共に再びディーラーを訪れた。現地でエリシェとラフィナと合流し、
   今までの清算をする事になっている。

    環七を最高速度で疾走したウアイラは、俺や窃盗団の銃撃で半壊している。仕舞いには上空
   から本物パニッシャーを下ろした際、フレームにまでダメージが至っていたという。

    これではもうスクラップに回すしかないと思われたが、何とディーラーの特等席で永久展示
   するというから驚いた・・・。

    1億2千万もするスーパーカーを半壊させたのには負い目を感じるが、これはこれで集客が
   望めるという戦略だと言う。強かな欲望であろうか。まあこのぐらいは多目に見て欲しいもの
   だわな。

ミスターT「スクラップにせず、永久保存版の展示品化か。」
オーナー「モニュメントとしては申し分ありませんね。」
    かなりの弾痕が刻まれ、右側面が半壊しているウアイラ。しかしそれがカーチェイスの凄さ
   を物語ってもいる。タイヤ周りに当たらなかったのが奇跡的だろう。
エリシェ「パガーニ本社からも驚きの声が届きましたよ。カーチェイスにより半壊させたウアイラの
     話で度肝を抜かれたそうです。」
ラフィナ「ただ知名度のアップには十分すぎるとの事ですが。」
   今現在、目の前には別のウアイラがある。何でもパガーニ本社から無償提供してくれたのだ。
   それをあろう事か俺に贈呈したいと言ってきている。開いた口が塞がらないわな・・・。

ナツミYU「いいじゃないの、素直に受け取っておきなさいな。」
ミスターT「じゃあ、お前に託すから任せるわ。」
ナツミYU「これだからねぇ〜・・・。」
    既に新車のランボルギーニ・ムルシエラゴの納車を受けた彼女。大満足といった雰囲気だ。
   その彼女にウアイラを託すといったら、呆れ顔でも嬉しそうではある。ちなみにエリシェが
   追加で購入したフェラーリ・エンツォとF40はディーラーに返却された。

    窃盗団が捕縛されて、横流しされた車両が戻ってきた。これにより元の運営体制に戻れる
   という。エンツォとF40の購入は窃盗団の強奪を阻止する形で行っていたため、それが解決
   すれば意味はなさない。ウアイラ以外は・・・。

ミスターT「へぇ・・・ならいいわ。お前に預けておけば、デートに使ってくれると思っていたの
      だけどぉ?」
ナツミYU「・・・し・・仕方がないわね、預かってあげるわよ!」
    俺の茶化しに大赤面で膨れる彼女。ツンデレ間違いなしだな。だが現状は助かる。この手の
   ハイパーカーは博識の人物が扱ってこその代物だ。ナツミYUは細かい作業なら、何と自身で
   メンテナンスができるという。彼女に託して正解だわ。
オーナー「ところで、追加の件は本当によろしいので?」
ミスターT「どちらかと言うと、俺は殺風景な車両の方が好きですから。」
   粗方会議を終えて作業場の方へ案内される。そこには海外から取り寄せた、ミニクーパーが
   鎮座している。追加の件とはこの事だ。

ミスターT「すまんな、エリシェ。」
エリシェ「全然構いませんよ。むしろオーナー様とも呆れてしまったのが実状ですけど。」
ラフィナ「ここに展示または倉庫に待機中のスーパーカー。それらの20分の1ぐらいの価格なのが
     何とも言えませんが。」
ミスターT「ハハッ、本当だよな。」
    一応品定めをして回る。右手は銃撃により縫合をする程の重傷で、今は釣っている状態だ。
   左手だけで行動するしかない。ちなみにこのミニクーパーは新車ではなく中古である。それを
   フルレストアして新車に近い状態にして貰った。
ミスターT「・・・うむ、諸々了解。暫くは乗れないが、何れ使わせて頂くよ。」
オーナー「今後何かありましたら、何でも仰って下さい。私達一同、貴方達に大変お世話になって
     しまいましたので。」
ミスターT「了解です。今後ともよろしくお願いします。」
   左手でオーナーさんとガッチリ握手を交わす。ウアイラやミニクーパーの事から、今後もここ
   にはお世話になっていくだろう。

    エリシェとラフィナは残っている打ち合わせをするというので、ここで別れる事にした。
   ナツミYUの愛車ムルシエラゴで喫茶店に戻る。

    しかしまあ、このムルシエラゴもウアイラに負けず劣らずの格好良さだ。流線型の車体の
   魅力からすると、ウアイラよりも勝っているかも知れない。

    まあ俺からすると、武骨なミニクーパーの方が遥かにいいのだが・・・。これをナツミYU
   に言ったら蹴飛ばされそうだわ・・・。



ミツキ「おっかえり〜わぅ♪」
ミスターT「たらもっす。」
    喫茶店裏の駐車場にムルシエラゴを停車、店内に入った。厨房ではシュームが格闘中、近場
   ではミツキとナツミAが雑務に明け暮れている。というかカウンターに恩師シルフィアがいる
   のには驚いたが。
シルフィア「見事な手腕よね、ランジェリーマスター。」
ミスターT「だー・・・またそれですか・・・。」
ナツミA「決して貶しじゃなく、今では伝説的な存在に至っていますよ。」
   カウンターに座ると、厨房から紅茶を手渡してくるナツミA。それを受け取り啜る。傍らに
   いるナツミYUは何やら資料を見だしていた。

シルフィア「流石にラプターは門外不出で、ライトニングUは厳しい様相だから無理だったけど、
      ハリアーUなら通常配置は可能との事よ。」
ミスターT「例の航空自衛隊の配備ですか。」
ミツキ「その自衛隊員の方々、にゃんとシルフィアちゃんにお世話になっている経緯があるわぅよ。
    言わばハリアーUを使った実働部隊になるわぅね。」
    シュームが完成させた食事を運んでいくミツキ。その中で語るは、今ではハリアーUの部隊
   が配備されているとの事だ。確かに短期間で数機の機体が揃う事はない。
シルフィア「日本は軍備云々の楔があるけど、警護者の概念からすれば無粋なものだから。それだけ
      私達に期待を寄せてくれている証拠でしょう。」
ナツミA「マスターの数々の依頼達成により、警護者の兵装が見直されています。それに不殺生の
     理を貫く姿勢が当たり前になりつつあるので、余計最高の装備をという流れに至っている
     ようですよ。」
   警護者の戦闘力は、それ自体が不殺生という理で覚醒しだしている。前にも述べたが、この
   心構えで昔よりも各段に強くなっていた。よって最高の兵装というのは正しい判断だろうな。

    力があるのに使わないのは、時として不幸を招く事に繋がりかねない。力があるのなら、
   最大限使ってこそである。こと警護者の任務が顕著であり、敵味方問わず生存を達成させる
   のなら絶対に使うべきだ。

ミツキ「でで、Tちゃんは暫くは非番わぅか?」
ミスターT「片腕だけじゃ厳しいだろうに。」
    飲み終わった紅茶を厨房に返す。それを洗って片付けるナツミA。ミツキの語りは俺の右手
   の負傷を察してのものだろう。
ミツキ「にゃらば、次はわたがデビューわぅか?!」
ミスターT「お前ならラジオDJの方が合いそうだがね。」
   瞳の奥に輝く希望を見せてくる。というか彼女の存在自体が正にそれだ。ミツキを表すとする
   なら、希望・活力・勇気などのプラスの要素が一番似合う。

シューム「そのラジオの一件だけど、本当にオファーが来たから驚きよね。」
ミスターT「ただ出社が厳しいとなると、どちらか片方に絞らねばならないが。」
    事務所の運営、喫茶店の運営。どちらも俺達の重役とも言える。その中でのラジオDJの
   オファーは幸運なのだろうが、激務に至ってくるのは言うまでもない。
シルフィア「それならヘッドセット着用の、こういった雑務状態でオンエアも面白いかもね。」
ミスターT「身近なラジオ的な感じですか。」
ナツミA「いいですね。ただ禁止用語、この場合は下ネタではなく警護者業界用語などですけど。
     それらをどうするかになりますが。」
ミツキ「それに近い発言があったら、わたが“わっけわっかめ〜わぅ!”って一蹴し続けてあげる
    わぅよ!」
シューム「アッハッハッ! それも面白そうね!」
   う〜む、日常での実際のラジオのオンエアか。普通ならスタジオでのやり取り中心で、偶に
   取材により街中に繰り出す事がある。それらを実際の現場で録音を開始、か。恩師の発案は
   ラジオ業界に大旋風を巻き起こしそうだわ。


    後日、喫茶店ラジオが開業される。先のカーチェイス時の声色とあり大人気を博す事に。
   メインパーソナリティはミツキで、補佐にナツミAと他のゲストを呼ぶ形になるとか。

    元来から対人話術が優れている姉妹なだけに、新進気鋭ラジオDJに拍車を掛けている。
   2人からして根底が人を敬い労い、そして慈しみの精神を持つ。故に大絶賛されていく事に
   なる。

    また同喫茶店にランジェリーマスターこと俺がいるのを知って、数多くのリスナーさんから
   人気だという。下着を極めし者、か。嫌な異名だが、これはこれでネタとしては十分か。

    う〜む、警護者とは別の道に走りそうで怖いわ・・・。何とも・・・。

    第6話へ続く。

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