アルティメット
エキサイティングファイターズ
外伝6
〜覆面の警護者〜
     アルティメットエキサイティングファイターズ・外伝6 〜覆面の警護者〜
    〜第1部・第9話 変装の潜入捜査2〜
ミスT「こんな所でしょうか。」
    エルシェナや秘書さんが絶句している。ある程度親しくなってから、俺の戦闘レベルを窺い
   たいという流れになった。そこで何時も動いている部分を軽く披露した。その結果がこれだ。

    相手はトラガンの精鋭と言われる面々を相手に、実戦形式で対決するものだった。当然相手
   のレベルも凄まじいものだが、ハワイでの特殊部隊の連中と互角かそれ以下というのが厳しい
   所だろう。

    つまり・・・もしトラガンが連中とぶつかった場合、その後の結末は火を見るより明らかに
   なる。これは彼らを猛特訓する必要があるかもな・・・。

エルシェナ「こ・・これ程の差があるとは・・・。」
ミスT「率直に申し上げると、状況は非常に緊迫している。貴方達の実力はシークレットサービスと
    互角なのだろうが、それは日本国内でのレベル。先日ハワイでとある連中に襲撃された件が
    あったのだが、その連中より劣っているのが現状だ。」
    怪我人がいないか見て回る。模擬弾とはいえ、半ば本気で動いたためだ。ただ面々に負傷者
   は全くいない。それにこのぐらいの流れを見せねば今後が危うい。
エルシェナ「え・・・まさか、ハワイの一件とは国家間外交の・・・。」
ミスT「知ってたのか、なら話は早い。今はこれが現状だ。」
   できれば彼らのプライドに傷を付けたくはない。しかしそのプライドで死者が出てからでは
   遅い。ここは敢えてヒール役を演じ、彼らを根底から揺さぶって成長させる必要がある。
ミスT「しかし、貴方達とあの特殊部隊のカス共と決定的に違う点がある。」
エルシェナ「・・・人間味、ですか。」
ミスT「流石だ、その通り。連中は人の命をゴミ同然に見ていた。倒れている仲間を踏み付けての
    進軍という。アレではいくら実力があろうが、本来の力は永遠に出せない。」
   粗方見て回るも、全員無傷のようである。しかし彼らのプライドに致命的なダメージを与えた
   のは間違いない。全ては味方全員生存、かつ敵対者の全員生存を勝ち取るためのものだ。

ミスT「自分が心配しているのは、連中から貴方達に横槍がないかという部分。今の実力だと対峙
    した時が非常に危ない。幸いにも貴方達の連携は逸脱するぐらいの素晴らしいもの。ここを
    根底に据えて、更なるレベルアップを狙った方がいい。相手はこちらを殺すつもりで来て
    いるのだからな。」
    俺の言葉で対峙した面々は身震いしている。今の試合がもし実弾なら、彼ら全員負傷して
   いるのだから。そして俺が不殺の一念を解いていたら、と想像したのだろう。確実に殺されて
   いたのは言うまでもない。
エルシェナ「・・・今の私達に必要なのは何なのでしょうか?」
ミスT「活人技と武装強化かな。お互いの連携は凄まじいものがあるから問題ない。ただ総じて後手
    に回っているのが厳しい。時には先手を取る必要もある。」
エルシェナ「そうでしたか・・・。薄々は感じていたものでして、それを明確にご指摘して頂いた
      のは貴方が初めてでした。」
ミスT「決して貴方達を貶しているという事ではない、そこだけは理解してくれ。日本国内での戦闘
    レベルでは最高峰に近い。しかし自衛隊の方々や警察の方々を考えると、まだまだその領域
    には至っていない。互角にならない限り、特殊部隊の連中には太刀打ちできないだろう。」
   一服しながら思う。シルフィアが奮起させたのだろう、自衛隊と警察の方々の戦闘レベルが
   凄まじいまでに上がっているようだ。それだけ特殊部隊の戦闘レベルが逸脱している証拠に
   なる。更に相手はこちらを殺しに掛かってきているのだから尚更だ。トラガンの面々も互角か
   それ以上の実力まで引き上げたいものだ。
ミスT「どうする、今以上の実力を目指してみるか?」
エルシェナ「愚問です。正直な所、ここまで差が開いているのなら尚更です。貴方指導の元、私達
      全員のレベルアップをして頂ければ幸いです。」
ミスT「了解した。ただ1つだけ条件をくれないか。」
   彼らの今以上の実力を望む姿勢が痛感できた。悔しいという一念よりも、下手をしたら相手に
   殺されるという部分が拍車を掛けた形だ。これならそれ相応の実力を持つ軍団に成長できる。
   それと最後に提示した条件は、まあ後日分かる事だろう。


    トラガンへの潜入捜査、それは彼らを鼓舞して実力を上げる事だったようだ。エリシェは
   これらを見越して俺を送り込んだようである。彼女の先見性がある目は怖ろしいものだわ。

    う〜む、性転換をさせてまで送り込む。その意図が読めずにいたが、トラガン自体に自分を
   信用させる部分が最大の課題だったようだな。そこに俺自身の戦闘力を見せ付け、その実力の
   差で奮起させる。

    案外俺も海外で修業中のシルフィアと全く変わらないわ。お節介焼きの世話焼き、という。
   それを彼女に言ったら、自分もそうなのだから仕方がないと一蹴されたが。何ともまあ。

    まあここまでレベル差があるのは本当に危ない。ここは徹底的に彼らを叩き上げ、日本国内
   で最高峰と言わしめる程のレベルを持たせるしかない。その大役は彼らが一番適任だろう。



ミツキ「この位で音を挙げてはダメですの。」
ナツミA「相手はこちらを殺しに掛かってくる事をお忘れなく。」
    数日後。エルシェナの元に修行のスペシャリストを引き連れて向かった。ナツミツキ姉妹・
   ナツミツキ四天王、そしてウインドとダークHという実力者ばかり。特に四天王は男性だ。
   先日の条件提示だが、それは男性を連れてきていいかと許しを得た。
ミスT「姉妹と四天王はローテーションで頼む。ウインドとダークHはトラガン自体が重武装が可能
    なのかという判断をしてくれ。」
ウインド「判断も何も、基本戦闘力は申し分ないレベルです。それに他者を敬い、お互いに信頼する
     面は私達も見習いたいもので。」
ダークH「問題ないですよ。この点に関して打ち合わせをしましょう。」
ミスT「すまんな。」
   俺の姿に違和感を抱く彼ら。姉妹は今の流れを知っているが、四天王とウインド・ダークHは
   今日が初めてである。まあ慣れれば問題ないだろう。俺もこの女性の姿に慣れてきた。

ウエスト「なるほど、男性に虐待を受けていた経緯が。」
エルシェナ「はい。私達の殆どがその過去がありまして、それで男性恐怖症になっているのが実状
      です。ミスT様が条件を提示された時、どうしようかと悩みました。ですが、貴方達
      なら問題なさそうです。」
    トラガンに四天王が現れた時、在籍の女性陣全員が顔を強張らせていた。それはリーダーの
   エルシェナが語る通り、過去に野郎に虐待を受けていた経緯があったからだと言う。だから
   男人禁制の軍団を構築した訳だ。その理由が今やっと知れた。
ミスT「4人は自分が心から信頼する盟友中の盟友よ。エルシェナ達も心から信頼し切っていい。
    でないとね・・・。」
ウエスト「ああ・・・2人に何をされるか・・・。」
   ウエストの言葉を察してか、こちらを向きニヤリと不気味に微笑むミツキとナツミA。それに
   彼や他の3人共々、顔を青褪め震え上がる。四天王にとって、とにかく怖い存在がこの姉妹に
   なる。確かにナツミAとミツキを怒らせた場合、どうなるかは全く以て未知数だ・・・。
サイバー「ま・・まあ大丈夫ですよ。俺もマスターに何度も戒められていますので。」
ナッツ「今後は女性の時代だと何度も仰っています。」
エンルイ「その先駆を切っているのがミツキさんとナツミAさんですから。」
ウエスト「2人が貴方達を信頼するのなら、俺達も信頼しなければ失礼極まりない。できうる限りの
     支援はさせて頂くよ。」
   四天王の一度定めた一念、強いては生き様は絶対に崩す事がない。それは内面の生命力の強さ
   に言い換えられる。ナツミAやミツキには及ばないが、それでも俺が知る中では最強の力を
   持つ猛者と言えた。その一念を察知したエルシェナ、そして他のメンバー達。幾分か強張って
   いた表情が和らいでいる。

    案外四天王の方が女性っぽいのかも知れない。更に言えば姉妹の方が男性っぽいのだろう。
   それらに回帰できるからこそ、相手が誰であれ敬い・労い・慈しめるのだな。俺も6人のその
   生き様には肖りたいものである。



    数週間後。基本戦闘力は素晴らしいものだったからか、6人のローテーションによる修行
   効果は絶大な威力を発揮した。僅か短期間で俺を圧倒する様な動きを見せだしたのである。
   やはりエリシェが見込んだだけあるわな。

    と言うか今となっては女性化している意味はないのだが、周りからそのままでいろと強く
   言われ続けている。まあこの姿だと色々な部分で強みになるのだが。

    ちなみに久し振りに会ったナツミYUとシュームも、俺の女性化姿に絶句していた。2人も
   かなりの美女だが、それを超えるのだと豪語するぐらいである。この場合は女性の姿をするも
   男らしい部分が引き立たせている感じか。

    ともあれ、何時あの特殊部隊が攻めて来るか分からない。万全の体制で待ち構え続けると
   しよう。まだまだやるべき事は数多い・・・。


ミスT「ふむ、これが今度の予算か・・・。」
    トラガンの強化と同時に、それぞれが多岐多様のスキルを持つのだと修行をしだしたのも
   この頃からだ。今はエリシェと共に三島ジェネカンの運営に携わっている。ラフィナは臨時の
   相棒ナツミYUと一緒に世界の支社を飛び回っていた。シュームは喫茶店業務に戻って貰って
   いる。
ミスT「天文学的な金額は何時見ても慣れないわ・・・。」
エリシェ「まあそう仰らずに。日本ないし世界各国の支社を支えるものですから。そのぐらいないと
     話になりません。」
ミスT「これがまだ氷山の一角だというのもバカげてるわな。」
   ナツミYUが見繕ってくれた妖艶なドレスから、今は黒スーツにミニスカートと外交様相に
   なっている。背中には非常用として脳波起動型の人口腕部を背負ってもいる。女性の体躯で
   扱えるか気になるが。対してエリシェが黒スーツに黒ズボンと、本来俺が着用したい姿なのが
   何とも。
エリシェ「フフッ、本当に何処からどう見ても女性そのものですよ。」
ミスT「はぁ・・・今じゃもう慣れたよ。それに女性特有の武器がこれ程効果があるとはね。」
エリシェ「あまり使いたくないものですが、今のマスターなら申し分ないと思います。」
   彼女は三島家の長女で、妹が2人いるとの事だ。何れ妹達に財閥と継がせたいと思っている
   ようだが、当の本人達は女性まっしぐらの生き様を刻んでいるそうだ。つまり当面は彼女が
   担うしかないのが現状だとの事。う〜む、何ともまあ・・・。
ミスT「お前も自由な生き様を刻みたいのだろうに。」
エリシェ「ああ、妹達の事ですか。これはこれでいいのですよ。本当に大変な時は担って頂く形に
     なるでしょうけど。今は私が努力すれば問題ありませんから。」
ミスT「・・・お前は経営者の鏡だよ。」
   一服しながら彼女の頭を優しく撫でた。それに笑顔で微笑んでくる。ラフィナとは双子の様な
   関係に近いが、俺の場合は完全に姉と妹という感じだ。特に異性じゃない分、心から甘える
   事ができるようである。女性化の長所、ここにも健在だな。

    と言うか俺が女性化しているからか、ナツミYUやシュームが全く嫉妬心を出して来ない。
   これはこれで有難い反面、何時もの様相ではないため何処か物悲しいわ。まあもし元に戻り
   今の流れに至ったら、それこそ殺されそうな感じになりそうだが・・・。

    この女性化により、今まで分からなかった事が本当によく分かる。女性の視点による物事の
   解釈の度合いだろう。当初はただ単に女性化するだけで見えるものかと思っていた。しかし
   実際は心以外の全部が女性化するようで、周りの女性陣が考えている事を手に取るように理解
   できる。まあ全部は無理だが・・・。

    顕著なのが異性、つまり元の俺からして同性への感情だろう。ここだけは全く以て女性と
   しての感情が出て来ない。恋愛感情などが正にそれだ。元野郎として男性の心も理解でき、
   女性化している事から女性の心の大多数を理解できる。本当に不思議な力である・・・。

    まあ力があるなら使ってこそのもの。それが奇想天外の性転換という凄技であろうが、全て
   の人の役に立つのなら何でも用いる決意だ。



    後日、臨時の社長代行を担う事になった。エリシェはラフィナとナツミYUに合流し、海外
   の連携を強めるのだとか。今は俺以外にデュシアE直属のシークレットサービスが補佐をして
   くれている。ビアリナという銀髪の女性だ。

    他にもエシェム・リティム・エリヒナ・セオリアという人物がおり、この5女傑はさながら
   エリシェ直属のシークレットサービスたる9女傑に似ている感じか。まあ違うのは頭が男性
   という事だが。何とも・・・。

デュリシラ「お・・お久し振りです・・・。」
ミスT「何時ぞやは世話になったね。」
    不意の来訪者が訪れた。以前、都心の暗殺者ことデュリシラを海外に逃がした経緯がある。
   その彼女がホトボリ冷めた頃合いを見計らい、日本に戻ってきたのである。また傍らには初見
   の女性がいるが、彼女にソックリな容姿に驚いた。
ビアリナ「あら、デュシアL様じゃないですか。」
デュシアL「どもです。それと、初めまして。デュシア=リムティレスといいます。」
ミスT「デュシアEの双子とか?」
ビアリナ「はい、双子の兄妹ですよ。」
   ハワイでデュシアEと対面したが、目の前のデュシアLも全く同じ雰囲気である。違うのは
   性別だけか。彼女の方が兄よりしっかりしていそうだ。ディルヴェズとディルヴェズLKの
   双子の兄妹と同じ感じだな。
デュシアL「以前は母や兄を助けて頂いて、本当にありがとうございました。」
ミスT「ハワイの一件か。いや、逆に助けられた感じだったけどね。」
デュリシラ「例の特殊部隊の一件ですね。情報が掴み難いと警護者の間では敬遠されている次第で。
      ただ失礼ながら、今は貴方や3姉妹の近場にいれば確実に出現すると。それを伺って
      来日しました。」
   デュリシラは警護者の中では異端児に近い。ゼロから叩き上げで今の実力を掴み取った猛者
   である。だからこそ特殊部隊を捉える力を持っているとも言えた。

    そう言えば彼女の叩き上げの戦闘力には、ナツミツキ四天王にも由来する。彼らも姉妹を
   支えたい一心に努力した結果がこれである。今では全ての分野においてのスペシャリストに
   至っていた。

    またシュームとナツミYUも基礎戦闘力は独学で学んだとの事だ。それが今では警護者界
   最強クラスの猛者に至っている。本当に凄いものだわ。

ミスT「む・・・双子が先に警護者の道に?」
デュリシラ「はい。私の本業はシステムエンジニアでして、それらから今の情報を掴んでしまった
      のが淵源です。」
    社長室のチェアーは非常に慣れないため、近場にあった簡易椅子に反対座りしながら座る。
   背もたれに胸を預ける形だ。この姿を見た社長のエリシェは呆れていたが・・・。他の女性陣
   はソファーに座っている。流石は生粋の女性だけあり、その気品は羨ましさが出てくるわ。
デュシアL「母は警護者の道は浅いですが、情報分析力などは私や兄を超越しています。今さっき
      言われましたが、それが原因で目を付けられたようで。」
デュリシラ「身の危険を感じ、ウインド様やダークH様に逮捕という形で保護して頂きました。後に
      貴方に守って頂いて・・・って、何故に女性の姿に?」
ミスT「文句はエリシェに言ってくれ・・・。」
   粗方、彼女達の流れは掴めた。逆にデュリシラは俺が女性化した事にエラい違和感を感じて
   いるようだ。俺はエリシェから託された作戦の内容を語り、今に至っている事を伝えた。

デュシアL「なるほど・・・ギガンテス一族の秘伝の技でしたか。」
デュリシラ「人間離れした技術力を有しているのは伺っていました。まさか性転換まで可能だとは
      思いもしませんでしたけど。」
ミスT「この数ヶ月ほどこの調子だの。」
    一服しながら語る。身体は女性化していても、気質は野郎のままなのがネックだろうか。
   今もこうして男臭さ溢れる言動をするのが最もたるものである。まあ変に形作れば疑われる
   のは間違いない。女性化をしても、俺は俺なりの姿を示すべきだな。
デュリシラ「それで、女性化の本題がトラガンへの潜入捜査と。」
ミスT「エリシェは最悪の事態を考えての行動だったみたいよ。相手の素性が分からない以上、万全
    の体制で潜入させたかったようだし。まあ今は殆どファミリーに近くなってるけど。」
   トラガンのリーダー・エルシェナや仲間の女性陣の素性も十分窺えた。彼女達がエリシェに
   近い生き様を刻んでいる事、そして特殊部隊を敵視している事もだ。利害一致に至るなら、
   後は共同戦線を張るだけである。
デュリシラ「特殊部隊の行動理念が良く分かりません。今もギガンテス一族の力を欲している事が、
      目に見えた欲望なのですけど。それ以外に何か別の要因がある気がしてなりません。」
ミスT「大雑把に考えると、ミュティナ達の技術力を片手に世界征服が関の山かね。」
デュリシラ「いえ、それよりも別の何かに感じますが。」
   手持ちのノートパソコンを起動させ、何やら調べだす彼女。この姿はナツミAやウエスト・
   サイバーに本当によく似ている。彼らも本来の姿はゲーマーやプログラマーだからな。これら
   パソコンを使った作業は得意中の得意だろう。

デュシアL「マスター、今後の行動に関してですが。」
ミスT「デュリシラと一緒に来たという事は、共同戦線を張る事にしたのだろう?」
デュシアL「ハハッ、既に読まれてましたか。」
    バツが悪そうに苦笑いをする姿は兄と全く同じだわ。この場合だとデュリシラはトラガンと
   一緒に活動した方が良さそうだな。それに向こうはブレインたる存在がいなさそうだ。彼女
   こそ適任だろう。
ミスT「デュリシラはトラガンのブレイン役を担ってくれるか?」
デュリシラ「もちろん、そのために参りましたから。雑用などはデュシアLに押し付けて下さい。
      彼女は裏方の方が得意ですので。」
デュシアL「兄と同じで最前線で戦うのは少し苦手です。ただ纏め上げなら喜んで担いますけど。」
ミスT「あの兄ありて、この妹ありか。そして双子ありて、この母ありだな。」
   デュシアEもそうだったが、生粋のリーダー格という雰囲気が色濃く出ていた。彼の妹ならば
   同じ気質を持っていてもおかしくはない。むしろ彼女の方が兄を超える力を持っている感じが
   してならない。

    早速、デュリシラにはトラガンに飛んで貰った。今後の流れを知って貰うため、デュシアL
   も同行して貰った。俺は引き続きビアリナと共に三島ジェネカンの経営を担う。数日後には
   エリシェが戻ってくるそうなので、それまではこの流れが続きそうである。

    それと分かった事がある。野郎の時では気にも留めなかった事が、女性化する事でハッキリ
   と見えたという事だ。これがシューム達が言う、女性目線なのだろう。野郎時の俺からだと
   とても理解できないものだが、今の俺であれば明確に理解できる。

    これが先見性溢れる女性ならではの目線だろうな。周りの女性陣が先手を取る生き様は、
   正にこれがあったればこそだわ。元は野郎の俺だが、この部分は元に戻っても常々心懸けたい
   ものである。

    後半へと続く。

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