アルティメットエキサイティングファイターズ・外伝 〜覆面の風来坊〜
    〜暴発・ミスT出現1〜
    シンシア・シェラ・シェナに催促され、新しいマンガのネタを発掘している。とは言うが、
   自分の全財産とも言えるネタは全て託していた。

    今は全く新しい発想としてネタを構築した。多分シンシア親子では考えられないものだ。
   これは俺が野郎であるが故に、そして異性を憧れているから成し得たのだろう。


    今では13人の妻の夫であり、27人の娘の父である。そんな自分がこの記述をするのは
   どうかと思うが。まあネタとしては十分だろうな。

    ノートパソコンに小説として書き出している内容に、背後から3人が興味心身に見入って
   いる。その後の展開が怖いが、まあ今は書き綴るとしよう。





    我が目を疑う状態が目の前に起こっている。そもそもそこに至るまでの経緯を語る必要が
   ある。

    ユキヤNが発明したとされる転送装置。以前若いシュームの時代へと赴いたのが懐かしい。
   今度は別の装置を作ったと言われ、その実験台になって欲しいと言われたのだ。

    仮にタイムマシンだとして、どの世界に飛ばされるかまでは分からない。それに他の面々に
   試されるよりは遥かにマシと言える。ここは一肌脱ぐとしたのだ。


    だがその一肌脱ぐが別の意味での一肌脱ぐになってしまっている。何でもユキヤNが言う
   には、一時的な若返りが可能だという装置らしかった。

    が・・・その結果はとんでもない事になってしまう。その装置によって、俺は一時的にせよ
   女性化してしまったのだ。

    この場合はミスターTではなく、ミスTであろうか。いや・・・13人の妻達がいる現在は
   ミセスTであろう。まあミスTでいいだろうな。


    何にせよ、これは非常に厄介な事になったわ・・・。



シューム「・・・・・。」
    人目を避けて本店レミセンへと戻る。今は誰にも会いたくないのだが、運悪くシューム達に
   出迎えられた。そして俺の容姿を見るや否や、完全に絶句してしまう。
メルデュラ「・・・本当にマスターなのですか?」
ミスT「う〜む・・・。」
   声色がハスキーボイスに変わっていた。また家族内で一番の巨乳であるメルデュラをも凌駕
   する胸板になっている。それでいてディルヴェズLKと同じ背丈と体格があるため、ある意味
   巨女の言葉が相応しいと言えた。


    俺は彼女達に事の次第を詳しく説明した。それに理解を示してくれる。とは言うが現実に
   俺が女性化しており、更に発端となるユキヤNの発明品も体験しているからだ。

    顕著なのが若いシュームに出会った事だろう。タイムマシンなど仮想現実の産物でしかない
   だろうが、現にそれらを体感しているのだから。俺の女性化も十分頷けていると思う。

ミスT「とにかく暫くは外出控えるよ。」
シューム「でも上手く誤魔化せば貴方とは分からないかもよ。」
ミスT「そういうものかね・・・。」
    同性という位置付けからか、シュームを筆頭に輝いた視線で見つめてくる2人。俺自身が
   野郎の時もそうだったが、こと同性という事からエラい興味を示しているようだ。

    その後シュームに引っ張られ、3階へと連れて行かれた。彼女達の目は何時になく据わって
   おり、それだけ目の前の現実に混乱を起こしつつも興味を抱いているのだろうな。



ミスT「・・・・・。」
    3階にて下着のみに引っぺがされた。女性が同性でも肌を曝け出す事に躊躇するという事を
   聞いた事があるが、その気持ちが痛いほど理解できた。現にこの恥ずかしさという一念は、
   野郎では考えられないものである。
シューム「いいわねぇ・・・私よりナイスバディで。」
メルデュラ「私の胸より・・・大きい・・・。」
ミスT「真顔で言うかね・・・。」
   相手が異性、つまり俺の素体の身体であれば赤面するだろう。しかし今の彼女達は同性の俺を
   見ている訳で、顔を赤くしたり躊躇したりは一切していない。対して俺の方が実に恥ずかしい
   気分に至っている。

シューム「ユキヤN君も罪な事をしてくれるわぁ・・・。」
メルデュラ「男性時でも魅力的なのに、女性時では更に魅惑さが溢れ返っていますから。」
ミスT「う〜む・・・。」
    シュームもメルデュラも同じく下着姿になり、お互いに身体を見せ合っている。野郎として
   の心は残っているため、2人の豊満なボディに頭がクラクラしそうになった。
ミスT「正直な所、お前達の方が魅力的だよ。俺は外見が女性化になっても、どんなに繕ったって
    心は野郎そのものだ。お前達のように身も心も清い女性というのは無理な話だわ。」
シューム「フフッ、大丈夫よ。それだけ女性の事を理解しているんだもの。」
メルデュラ「そうですよ。ある意味貴方は女性に近いと思えます。男臭い私より断然女らしいかと。
      もっと胸を張っていいですよ。」
   清々しい表情で語る2人。その2人の言葉に、70近い俺は涙腺の弛みで涙が流れてきた。
   これで今年70歳だというのだから驚きである。

    2人の言葉に涙した俺に、自然と抱き付いてくるシューム。これが素体の俺なら問題はない
   のであろうが、今の俺は女性である。端から見ればレズビアンと取れてしまうわな。
シューム「よかったです。この涙は貴方が貴方自身である何よりの証。今までは貴方に化ける人物
     かと思っていました。ですが貴方は本物の貴方ですよ。」
ミスT「ありがとう・・・。」
   やはり思われていた、俺自身ではないのではと。それもそうだろう。俺と同じ容姿をして、
   覆面を付けた見ず知らずの女性が現れたのだから。
   しかしシュームもメルデュラも、俺の言動に俺自身だと確信してくれたようだ。外見だけは
   女性化しているが、心と原点は不動のままである。



シューム「いいねぇ〜。」
メルデュラ「私の私服が合いましたね。」
    俺を再確認してくれた事は素直に喜べる。だが今の現状は素直に喜べない。メルデュラの
   私服を着せられ、まるで着せ替え人形の如く扱われている。
   今はロングにミニスカート、ハイソックスにガーターベルトを着用している。これが男性の
   身体であれば、完全に変態まっしぐらである・・・。
ミスT「ミニスカートは気持ち悪いわ。股下がスースーするし・・・。」
シューム「初めてミニスカートを穿いた時は同じでしたよ。でも慣れると動きやすさに魅了されると
     思いますから。」
メルデュラ「マスターは何を着せても似合いますよ。」
   ぬう・・・70代にもなろうオッサンが女装か・・・。まあ身体が女性だからいいが・・・。
   しかしこれはこれで女性の気持ちに立てるものだろう。

    そのままの足で巨大鏡の前に行き、今の俺自身を見つめた。そこには俺自身も惚れるような
   女性が立っている。これには驚愕せざろう得ない・・・。
ミスT「・・・本当に俺なのか・・・。」
シューム「惚れっぽい性格の貴方なら、今の貴方を見たら一目惚れするかもねぇ。」
   隣に立つシュームはロングにズボンと男性の出で立ちだ。俺とは対照的な姿に、彼女が男性に
   見えてしまう。そんな彼女を抱き寄せ、カップルみたいなポーズをしてみた。それに大赤面を
   しだすシューム。
シューム「な・・・何か・・・。」
ミスT「女の私でも惚れてしまう、だろ?」
   実に不思議としか言い様がない。女性化になる事で女性の視点に立てている。普段彼女達が
   俺に対してアプローチをしている真情が、何となく理解でき始めてきた。常日頃からこの様な
   思いを抱いて接してくれていたのか・・・。

ミスT「女性化も無駄ではなかったね。お前達・・・いえ、貴方達が常日頃から私に対して思う一念
    を窺い知れたから。今だから心から言える・・・。」
    胸にいるシュームと傍らにいるメルデュラの手を持ち胸に抱いた。よく彼女達がしてくれる
   癒しの厚意である。
ミスT「本当にありがとうございます。こんな私ですが、今後もお付き合い下さい。」
   後半から女性言葉で語り出した。丁寧語で2人に対して、常日頃からの感謝を心から述べる。
   すると今度は2人の方が泣き出した。そんな2人を胸に抱き寄せる。

    この言葉は男性の俺では絶対に語れなかっただろう。不測の事態が合わさり女性となる事に
   より、女性の視点と立場に立てている。そして心から愛しい妻達の心情を理解できていた。

    心から感謝をしたい。常日頃から俺を思ってくれていた事に。そしてこれからも共に生きて
   行きたいと・・・。



    シュームとメルデュラとの一時を終えて1階へと戻る。ウェイトレスにはヴェアデュラが、
   厨房にはエリムとエリアが立っていた。見知らぬ女性が上から降りてきた事に慌てて挨拶を
   しだす3人。

    というかさっきはシュームに引っ張られて3階へと連れて行かれ、暫く後からメルデュラが
   上がってきた。多分彼女が上がってくる時に3人が帰ってきたのだろう。

エリム「初めまして、三島エリムと申します。いらっしゃるとは知らず失礼しました。」
エリア「妹の三島エリアです。カウンターにいらっしゃるのが姉です。」
ヴェアデュラ「ヴェアデュラ=ザ・レミニッセンスと言います。」
    それぞれ自己紹介をしだす娘達。初対面の相手に落ち着いて挨拶ができるという姿を見た。
   これもシュームやエリシェの賜物だろうな。
ミスT「え〜・・・どう言ったらいいか・・・。」
シューム「いいじゃない、堂々と自分を語りなさいよ。ミスターT=ザ・レミニッセンスですと。」
エリム・エリア・ヴェアデュラ「ええぇぇぇぇーーーーーっ!!!!!」
   案の定な反応である。声を裏返して驚愕している3人。雰囲気から薄々は俺だと感じ取って
   いた様子だが、この驚愕する3人を見るのも新鮮だ・・・。

    俺は混乱している3人に事の次第を語った。それに呆然とする彼女達だったが、傍らにいる
   シュームやメルデュラが落ち着いている姿から理解しだしている様子である。


ヴェアデュラ「ほ・・・本当にお父さんなのね?」
ミスT「俺でもまだ信じられないよ・・・。」
    ハスキーボイスからなる声色に、顔を染め出した3人。特にエリムとエリアは一際赤面を
   している。本当に新鮮な3人の姿に、不思議な感覚が湧いてきだした。
エリム「それで・・・何時元に戻るのでしょうか。」
ミスT「それが分かれば苦労しないよ。シュームとメルデュラに身体検査をさせられるし、更には
    女装まで押し付けられるし。」
シューム「何よっ、進んで鏡の前に行って赤面したのは誰よっ!」
メルデュラ「ご自身のお姿に一目惚れされているのは、どこの何方ですかぁ〜?」
   シュームとメルデュラの行動にヤジを入れると、更に倍返しのヤジを受けた。確かに2人が
   語る事は事実であるし否定はしないが、そうでも言わなければ変態としか思われない。

エリア「でも・・・女性のお父様・・・すごく素敵です・・・。」
エリム「正直な所・・・私達の誰よりも知的美人かと・・・。」
ミスT「・・・お嬢様方、私に惚れると火傷しますよ・・・。」
    頬を染めて語るエリムとエリアに、何時も使う口説き文句を語った。しかも今回は女性版で
   ハスキーボイス付きである。それに今までにない程の大赤面をする2人。
シューム「何かなぁ・・・。」
メルデュラ「変な悔しさがありますよね・・・。」
ヴェアデュラ「いいじゃないですか、お父さんらしいですよ。外見が男性だろうが女性だろうが、
       心はお父さんなのですから。むしろより一層磨きが掛かったと言えるかと。」
ミスT「ありがとう、ヴェアデュラ。」
   流石は俺と唯一生き様が同じ娘のヴェアデュラだ。外見がどうあれ、俺自身を見抜いてくれて
   いる。そして心から信頼を置いてくれている。実際に血の繋がりはないが、彼女は俺の自慢の
   愛娘だ。



    その後はエリムとエリアに誘われて散歩に赴いた。今現在の俺は覆面を取っているため、
   外見からでは覆面の風来坊だとは絶対に思われないだろう。

    しかしこの状態で散歩に出る俺も阿呆と言うか何と言うか・・・。それでも傍らにいる双子
   の娘は今までにない笑顔を見せている。

    これは間違いなく自分達と同じ同性の人物が、自分達の父親であるからだろう。非現実では
   あるが、心から楽しんでいるのが窺えた。

エリム「不思議な気分です。別の異性の方だと思えるのに、その暖かさはお父さんのままなのです
    から。」
エリア「むしろより一層磨きが掛かったと言いましょうか。男性故に女性になる事で、私達にはない
    観点が現れているのかと。」
ミスT「う〜む・・・嬉しいのやら悲しいのやら・・・。」
    今年33歳のエリムとエリアとは思えないほどの若々しさだ。外見から見れば、俺も2人と
   同じスタイルで若々しさ。そこに70年の人生の経験が上乗せされ、大人びた雰囲気を醸し
   出しているのだろう。
エリム「やはり思います。お父さんの娘でよかったです。」
エリア「こういった体験は絶対できるものではありません。お父さんと同じ今世に生まれたからこそ
    成し得られたと思います。」
ミスT「ありがとね。」
   俺の左右にいるエリム・エリアの腕に自分の腕を絡ませる。それに驚き顔を赤くしだした。
   俺が女性であるためか、まるで2人の方が男性であるかのような雰囲気である。


リュア「あれぇ〜、エリム姉ちゃんにエリア姉ちゃんじゃん。」
リュオ「どしたの〜?」
    同性でしかできないコミュニケーションを取り合う。女性ながらの会話、エリムとエリアの
   愚痴なのだが親身になって応じれた。
   そこにリュアとリュオと遭遇した。タンクトップにミニスカートという女性ならではの出で
   立ちには自然と親近感を抱いてしまう。これは俺自身が女性化しているからだろう。
リュア「むむっ・・・こちらの女の方・・・雰囲気がお父さんとソックリ・・・。」
リュオ「何か・・・お父さん本人みたい・・・。」
ミスT「ハハッ、凄いな・・・。」
   命の脈動がヴェアデュラの次に凄まじいリュアとリュオ。故に俺の外見が変わった姿を見事
   看破してきた。普段から俺に懐いてくれているため、直感と洞察力がフル稼働したのだろう。
リュア「おおっと、失礼しました。初めまして。リュア=リーナディラと言います。」
リュオ「リュオ=リーナディラです。」
ミスT「これはこれはご丁寧に。」
   改めて初対面の挨拶をしてくるリュアとリュオ。この部分は母親達や姉達の躾の賜物だろう。
   その場面を目の当たりにして嬉しくなってくる。

エリム「リュアさん・リュオさん、驚かないでね。」
エリア「こちらの方ですが・・・。」
リュア「お父さんなんでしょ?」
リュオ「この雰囲気、絶対に他の方では出せないよ。」
    エリムとエリアが上手く取り繕って俺を紹介しだすが、何とリュアとリュオは俺自身だと
   見抜いていた。確かに俺自身の雰囲気は俺自身でしか出せない。それを26年間見続けてきた
   のだから、偽りの姿は利かないだろうな。
ミスT「見事と言うか何と言うか・・・。」
リュア「凄いよねぇ〜、お父さんが女の人になるとこうなるんだ〜。」
リュオ「シューム祖母ちゃんに似てる〜。」
リュア「母ちゃんに近いのかなぁ。」
   大雑把でフレンドリーな性格、そして男臭さな生き様が色濃いリュアとリュオ。これは末妻の
   メアディルの娘達、メアティナとメアティヌも同じ属性である。つまりこの4人は素体の俺と
   同じに近い。故に女性化した俺にとっては異性とも取れてしまう。
リュア「うぁ〜お、胸デカいねぇ〜。」
リュオ「メルデュラ叔母ちゃん真っ青って感じ〜。」
ミスT「そう言う貴方達も立派なものをお持ちじゃないですか。」
リュア「同性のよしみで触ってみる?」
リュオ「遠慮なさらずどぞ〜。」
ミスT「・・・遠慮しておきます・・・。」
   エリムとエリアは指摘しなかったが、リュアとリュオは俺の巨乳度を指摘してきた。家族内で
   一番の巨乳であるメルデュラを超える立派なものだ。対して双子の方もなかなかの巨乳で、
   それを指摘したら触らせてあげると語り出す。それに呆れ半分で丁寧に断った・・・。

リュア「何かうちらの姉ちゃんみたい。」
リュオ「というかお母さんみたいな?」
    何時の間にか打ち解けたリュアとリュオ。エリムとエリアはまだ馴染んでいない。ここは
   リュアとリュオの天然とも言えるコミュニケーションの強さを垣間見れた。地元を練り歩き、
   周りを鼓舞する存在というのが痛烈に理解できる。
ミスT「私的には・・・う〜む、男言葉で話すか・・・。慣れないわ・・・女言葉は・・・。」
リュア「その方が父ちゃんらしいじぇ。」
リュオ「んだんだ。」
ミスT「フフッ、分かった。」
   今は地元の公園におり、噴水の前で一服している。女性化しても素体は変わらず、今も煙草を
   吸う姿は野郎の時と全く同じだ。そして驚いた事にエリムとエリア、果てはリュアとリュオも
   何時の間にか喫煙していたのだ。これには本当に驚くしかない。
ミスT「何だ、お前達も煙草吸ってたのか。」
エリム「はい。健康を害するとありますが、ヴェア姉さん達の一服姿に憧れまして・・・。」
エリア「もちろんヘビースモーカー的な喫煙はしません。本当に一服程度のものです。」
リュア「うちも同じだじぇ。」
リュオ「だのぉ。」
   エリムとエリアは上品に喫煙を、リュアとリュオは男染みた喫煙をしている。前者は双子の
   姉のヴェアデュラの影響を、後者はシューム・シンシア・ウィレナの影響だろうか。

ミスT「で、さっきの続きだが。女性にならないと分からないものもあるよな。お前達からの視点が
    よく理解できる。それに実際に至っていないが、女性特有の痛みも何となく分かるわ。」
エリム「生理痛は女性ならではの痛みですよね。初めての時は辛かったのですが、今はこれも自分の
    1つの生き様とも言えますし。」
リュア「最近はメアティナちゃんとメアティヌちゃんが生理で悩まされてるって言ってたよ。」
ミスT「・・・その点だけは男として生まれてよかったわ・・・。」
    女性ならではの痛みが存在する女性自身。特に少女から女性へとなるための通過礼儀とも
   言える生理痛は、野郎の俺から見ても心が締め付けられる思いだ。女性化に至っても同じ痛み
   は体感していないのだが、それでも何となくその痛みは理解できる。
ミスT「でも女性は男性の衣服を着こなしても白い目で見られる事はないのが特権かなぁ。対して
    野郎が女性の衣服を着こなしたら変態と思われるし。」
エリア「それは仕方がないですよね。偶に私も衣服がない時は、お父さんの衣服をお借りしている
    時がありますから。」
リュオ「ステテコは履き心地がいいよねぇ、あれは便利だのぉ。」
ミスT「似合わねぇ・・・、絶対似合わねぇ・・・。」
   エリア指摘の下着以外の着用は似合うかも知れないが、リュオ指摘の下着の着用に俺は大笑い
   してしまった。ただでさえ男臭いリュオやリュア。その彼女達がステテコを履いた姿を想像
   したら、笑いを堪えるのは無理である。

リュオ「父ちゃんの笑いも一理あるねぇ。」
リュア「でも男性下着のステテコは、ある意味画期的な衣服だよ。」
エリム「恐れ多い事に以前着用させて頂いたのですが、パンツを隠して歩けるとあって非常に便利
    だと思いましたね。」
エリア「夏場のラフな姿は男性には敵いませんよ。女性は羞恥心の部分から、どうしても普段着など
    を着用してしまいますし。」
ミスT「この部分だけは野郎が得かねぇ・・・。」
    一服しながら男性染みた行動をしてしまう。何時の間にか股を拡げての大雑把な姿になって
   いたため、対面に位置するエリムとエリアがエラい赤面しだしていた。
エリム「お・・お父さん・・・パンツ見えてます・・・。」
ミスT「うぉぁ・・・これは失敬。」
   普通の女性なら慌てて恥らうのだろうが、その部分は野郎の一念が殺いでいるのだろう。娘に
   指摘されても恥ずかしい一念が沸かず、ゆっくりと足の位置を直してしまう。
エリア「やはりお父さんは男性が似合います・・・。女性の身体では見ている私達の方が恥ずかしい
    です・・・。」
ミスT「まあなぁ・・・。」
   自分がミニスカートを履いている事を忘れていての行動だった。長年ズボンを履いていれば、
   この自然的な行動は当たり前である。

リュア「でも・・・父ちゃんのパンチラもなかなか・・・。」
リュオ「女だけどドキドキしちゃうねぇ・・・。」
ミスT「・・・このエロエロ娘め・・・。」
    恥らうエリムとエリアを他所に、リュアとリュオがオッサン染みた発言をしだす。男性属性
   故に俺のパンチラを見れて興奮しだしていた。これには呆れるしかなかった。そんな俺の姿に
   エリムとエリアは堪え切れず笑い出している。

    女性化に至っている俺だが、素体は男性のままのようだ。自分が女性化している事を忘れて
   しまうと、直ぐさま野郎の言動が現れてしまう。何度も思うが、俺は男性なんだなと心の底
   から思ってしまった。



    公園での一時を終えた頃には既に夜になっていた。本店レミセンに戻るや否や、他の13人
   の妻達や23人の娘達全員がいた。案の定俺の姿を見て驚愕しつつも大赤面している。

    そして誰から言い出したか分からないが、全員で銭湯に行こうという事になってしまった
   のだ。慌てて否定したが13人の妻達からエラい殺気を帯びた視線で睨まれ、その威圧で渋々
   彼女達と共に赴く事になってしまう。

メアディル「銭湯は初めてです。」
メルデュラ「なかなかいいものよ。」
    本当に何を考えているのか・・・。素っ裸になっていく妻達や娘達を見ないように、自分も
   衣類を全て脱いでいく。恥ずかしさよりも非常に怖ろしい一念が脳裏を過ぎるしかない。何時
   この女性化が解除されるか、この1点である・・・。
リヴュミナ「凄い・・・。」
リヴュミヌ「母さん達より大きい・・・。」
ミスT「何だかなぁ・・・。」
   同性故に羞恥心が働かないのか、マジマジと俺の身体を見つめてくる娘達。そして俺自身も
   同性故に恥ずかしさが現れないため、むしろ堂々とした姿でいる事に驚くしかない。
ミスT「少しは否定してくれてもいいのに・・・。どう考えても俺は場違いな存在だぞ・・・。」
シューム「何を言うのよ、鏡の前で自分の姿を見てみなさいな。その姿で男湯に入るの?」
ウィレナ「グフフ、男性陣が興奮してしまいますにゃ。」
ミスT「この野郎・・・。」
   ニヤケ顔で下ネタを語るウィレナをとっ捕まえて首を締め上げた。それに悲鳴を挙げて降参
   する彼女だが、どこか嬉しそうにする姿にただただ呆れるしかない。

    そんな彼女をお姫様抱っこで抱きかかえ、そのまま大浴場へと入っていく。野郎の俺なら
   恥らうウィレナも、今は姉にそうされているかのように嬉しがっていた。

    その後続々と身内が大浴場へと入ってくる。端から見れば俺も含めた41人の女性が一斉に
   入浴する姿は異様としか見れないだろうな・・・。

    後半へと続く。

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