アルティメットエキサイティングファイターズ・外伝 〜覆面の風来坊〜
    〜第3部・第11話 受け継がれし者2〜
    寝室が騒がしいため、何事かと確認した。するとシュリム・シュリナ・ラフィカ・ラフィヌ
   の4人が、母親のシュームとラフィナ相手に介護の訓練をしていた。

    寝た切りになったと想定しての行動のようで、そこはまるで介護施設のような強い雰囲気が
   流れていた。

    またエリム・エリア・エシェア・エシェナも参加しており、その4人を暖かく見守る母親の
   エリシェとエシェラである。

ミスターT「もう介護士と看護士の免許はあるんだよな。」
ラフィナ「そうですね。13年の間に取得したみたいで、こうやって何回もお互いに訓練し合って
     います。更にラフィカとラフィヌはジェネラリストの医師免許も持ってますよ。」
ミスターT「殆ど医者に近いわな・・・。」
    今年37歳のシュリム・シュリナ、32歳のラフィカ・ラフィヌ。そして33歳のエリム・
   エリア、36歳のエシェア・エシェナ。あのじゃじゃ馬娘達が、今では母親に勝るとも劣ら
   ない美女へと成長していた。改めて見ると圧倒されるわ・・・。
エリム「財閥の運営でも多岐に渡る行動をしますので、こういった介護や看護はできて当たり前と
    しなければなりません。」
エリア「躯屡聖堕チームの方々も、簡単な介護と看護をできる訓練はしているそうです。」
ミスターT「それはまた凄いわな・・・。」
エリシェ「まあこれは2人やラフィカ様とラフィヌ様の強い意見なのですけどね。」
ラフィカ「そんな恐れ多い事は言っていませんよ・・・。」
ラフィヌ「アドバイスで申し上げただけですから・・・。」
   母親のエリシェはオブザーバーの役目を担っており、実質的に三島ジェネカンの運営はエリム
   とエリアが取り仕切っていた。また陰ながらラフィカとラフィヌもサポートしており、親子
   揃って同じ仕事に就いているのだから驚きである。

ミスターT「お前の妹達は現役を退いたのか?」
エリシェ「いえ、全ての子会社のオブザーバーをしています。本命はこの子達に任せてくれている
     ようです。」
ミスターT「資産や相続の件で争い出しそうだの・・・。」
    大規模な企業となれば、後の骨肉の後継者争いが勃発するのは言うまでもない。過去に多々
   ある企業は、身内の争いにて衰退していったのだから。
   そんなボヤキを呟いたら、エラい形相で俺を睨んでくるエリムとエリア。それに介護され役に
   徹していたエリシェも中断し、凄まじい形相で睨んできた。
エリム「そのような無粋な考えは一切持ち合わせていません!」
エリア「私達の大願は世界から孤児を無くし、少しでも平和な世の中に至るよう努力し続けるもの。
    身内での愚かで下らない争いで大切な誓願を汚しては、お父さんの生き様そのものを汚す事
    になるのですよ!」
エリシェ「妹達に子供ができたら、その子達を後継者にするつもりです。その受け継ぎ役にエリムと
     エリアが担っているだけです。資産相続云々たる無粋な考えなど愚の骨頂です!」
   エラい怒っているエリム・エリア・エリシェの親子。それに周りは静まり返った。この親子が
   本気で怒ったら、誰も敵わない事を痛感しているからだ。あのミツキやナツミAですら敵わ
   ないと語っているぐらいである。

ミスターT「すまない・・・言い過ぎた・・・。」
エリシェ「分かって頂ければいいのです。私達は貴方の純粋一途な生き様をそのまま名代として貫き
     通しているに過ぎません。シェヴお母様やディム叔母様が培われた大切な力を後世へと
     残していく。それが私達の使命です。」
エリム「もちろんお父さんの言い分は分かります。既に何度か財産目当ての心無い男性にアプローチ
    を受けた事がありますが、全てキツくお断りをしています。」
エリア「お父さん直伝の殺気と闘気があれば、誰だって青褪めて去っていきますよ。」
    自慢げに語るエリムとエリア。以前シュームから娘達の中で一番アプローチを受けている
   回数が多いと聞いた事がある。しかしその大多数はエリシェ一家が培った財閥の膨大な財産
   目当てに近付いた阿呆共らしい。それを俺の十八番である殺気と闘気を真似て撃退しているの
   だから驚きである。
エリシェ「ミスターT様みたいに心から私達の生き様を共感し歩んでくれる方にしか、私達の大切な
     娘達は譲れません。ミツキ様語句でいうなら、蹴飛ばしてやるわぅです。」
ミスターT「ハハッ、そうだな。」
   これだけ肝っ玉が据わっているなら心配ないだろう。それに娘達の中でヴェアデュラに次いで
   自立したエリムとエリアなのだから、完全に心配無用であろうな。
エリム「それに・・・もし私達が心を許した人が現れたとしても・・・、お父さんが許してくれるか
    どうかまでは・・・。」
エリア「そうですよね・・・。」
ラフィカ「お前には大切な娘はやれんって言いそうです・・・。」
ラフィヌ「脅威の巌窟王ですから・・・。」
ミスターT「ん〜、お前達の直感と洞察力で大丈夫と判断したパートナーならば問題ないと思うわ。
      それにお前達の願いは全て叶えてあげたい。それが嫁入りだとしてもね。」
エリシェ「その時多分大泣きされるのでは?」
ミスターT「・・・お前・・どつくぞ・・・。」
   皮肉を込めたエリシェの言葉に、こちらも皮肉を込めて返した。それに苦笑いを浮かべる彼女
   だった。またエリムとエリアも同じく苦笑いを浮かべている。


エシェラ「私はドンドン恋愛して欲しいけどねぇ〜。」
シューム「そうねぇ〜。所詮この世は男と女、心身共に1つにならないと分からないものよ。」
エシェラ「流石人生の先輩、ためになる発言でする〜。」
    そんなエリシェ親子の真面目な決意とは裏腹に、エシェラとシュームは自由恋愛を推奨する
   発言をしだした。特にシュームは男女の極みの事まで告げだしている。それに顔を赤くして
   俯く娘達であった。
エシェラ「マスターみたいに一目惚れできる人物が現れたら、後先考えずに突っ走りなさい。」
シューム「そうよね。女の直感と洞察力は純粋に見定めるから、殆ど間違いはないわ。」
ミスターT「遊ばれたりしたらどうするんだ・・・。」
シューム「それはそれ、これはこれよ。苦節も人生の中で大切な経験の1つに過ぎないわ。貴方も
     言っていたじゃない。止まって悩むよりは動いて悩め、と。」
   シューム達が苦悩している時に何度も語ってあげた激励句。止まって悩むよりは動いて悩んだ
   方が遥かに得をする。それを今度は娘達に語り継いでいくシュームだった。
シューム「まあねぇ・・・あまりにも酷い扱いをする阿呆だったら、あっちの方で死ぬ寸前まで搾り
     取ってやろうかしらねぇ〜。」
エシェラ「その表現頂きです。」
ラフィナ「下品ですが、制裁の部分は私も賛成ですね。」
エリシェ「そこは私も同意できます。」
   うわ・・・怖すぎる・・・。可愛い我が子を誑かす阿呆は許さないといった雰囲気だ。それに
   シュームの例えの方が怖すぎる。野郎の俺としては背筋に悪寒が走ってしまうわ・・・。

ラフィナ「エリシェさんが例える純粋な恋愛も大切です。でも女として生まれたのなら、楽しくも
     切なくも感動できる出会いをして欲しいもの。私がマスターに心から労われた時も、この
     人になら一生涯心身共に委ねてもいいと思えたから。」
    しみじみと過去を振り返るラフィナ。それは初めて知り合って、その後の劇的な振られた時
   の事であろう。今ではその苦節すらも簡単に語るようになっているため、殆ど乗り越えたと
   言っていいだろうな。
エシェラ「最終判断は貴方達に任せるわ。でも最後の決断はマスターに委ねてあげなさいね。」
シューム「その時は私も同席させて貰うわね。フフッ・・・楽しみだわぁ〜・・・。」
シュリム「もう・・・変な想像しないでよ・・・。」
シュリナ「私達をネタに楽しまないでよね・・・。」
エシェア「まあまあ、シューム伯母様らしいじゃないですか。」
エシェナ「伯母様なら母と同じく見定めた千里眼をお持ちですし。問題ないと思いますよ。」
ミスターT「妹達に慰められる姉達の図、何ともまあ・・・。」
   シュームのいい加減な対応に膨れっ面で反論するシュリムとシュリナ。そんな2人を慰める
   エシェアとエシェナ。その彼女達をどちらが姉か分からないといった雰囲気で見つめるのが
   エシェラである。確かにシュリムとシュリナの方が何となく幼く見えるわな。


    その後の話にはなるが、先に結婚まで行き着いたのはエリムとエリアだった。相手は何と
   躯屡聖堕メンバーの中から現れたようで、何時も彼女達を陰から支えている人物のようだ。

    これには誰も疑う心配はなかった。アマギHとユリコYが見定めた人材なのだから、2人を
   幸せにできると確信を持って言い切れた。

    更にエリムとエリアが旅立ったのを契機に、リュア・リュオ以上の娘達も一斉に結婚して
   いったのだから驚きである。それは爆発的にと言っていいだろう。

    一応この時全員が俺に結婚の了承を得るために訪れてきたが、娘達が信頼している相方なの
   だから一言返事で承諾した。この部分は父親的役割を担えたのだろうな。

    しかし・・・後の話になるが、リュアとリュオも結婚に至った時は大変だった。その超絶
   とも言える明るさに、流石の相方も参り気味だった様子である。まあこれが2人の天性たる
   才能の1つなのだが・・・。


    結婚の話とは別として、先の話ではエリムとエリアの2人は高齢になるまで三島ジェネカン
   の社長として君臨する事になる。それはエリシェの妹達の娘達がディルヴェズLK・ダーク
   両者の娘達の様な遊び人に至ってしまったからだ。

    これには呆れ返るエリシェだったが、その分自分達が努力すればいいと従姉妹の肩を持った
   エリムとエリアだった。それに娘達の中でいち早く結婚しただけに、そのパートナーが支えと
   なり爆発的に活躍していく事になる。やはり夫婦の力は絶大だわ・・・。


    シュリムとシュリナは国内の看護施設や介護施設を転々とするが、2人の名前を知らない
   同業者はいないとされる程の猛者となる。幼少の頃はセルディムカルダートの孤児院を運営
   したいと述べていたが、それとは異なる道に進んだと言えよう。

    進むべき道は異なれど、目指すべき目標はどちらも同じである。これにシュームは勿論、
   義祖母のセルディムカルダートは大喜びしているようだ。


    ラフィカ・ラフィヌは看護・介護の世界に行くと思っていたが、何と医師への道に進んだ。
   ラフィナの慈愛の精神を直に受け継いでいるためか、シュリム・シュリナとは別の道へと進む
   事となる。

    しかしこの双子姉妹はイギリス遠征での一戦で強い絆を結んだようで、まるで4人姉妹の
   ように活躍している。臨時の介護士としても活躍できるラフィカ・ラフィヌとあり、いつしか
   いつしか4人の娘達は看護・介護界の四天王とまで謳われるほどの猛者となっていく。

    そして合間を見てはエリム・エリアの補佐も担うのだから、この双子の凄まじさを痛感させ
   られる。おそらく娘達の中で一番動いているのではないだろうか。

    ちなみにラフィナもそうだったが、ラフィカ・ラフィヌも非常に歌が上手かった。それが
   芸能界ではなく、介護・看護の世界で先駆者達の心を癒す方に役立っていく事になる。これを
   窺い知ったラフィナは泣いて大喜びしていた。


    エシェアとエシェナは国内の保育園や幼稚園を転々とする事になる。その後の彼女達の手腕
   からは園長に至ってもいいのだが、決してそれをせずに終始オブザーバーに徹し抜く。

    エシェラもそうだったが、自分が頂点に立つ事ではなくサポートに回る事を一生涯貫く事に
   なる。この不動たる決意は流石親子と言えるだろう。


    まあこれらが実現するのは、数年後や数十年後となるのだが・・・。



リヴュミナ「実際にトレーラーだと内輪差と外輪差があるから注意が必要よ。」
リヴュミヌ「特にトレーラーは左折の際、十分注意しないと人を巻き込むからね。」
メアティナ「へぇ〜、そうすると上手く扱えるんだ。」
メアティヌ「今度公道じゃない場所で運転してみようぜ。」
    バルコニーの近くでトレーラーのラジコンを使って運転の技術を学んでいるメアティナと
   メアティヌ。その講師は今度トラック野郎としてデビューするリヴュミナとリヴュミヌだ。
   それを遠巻きに見つめるメルテュアとメルテュナ。2人は料理本を読み漁っていた。
   今年34歳のメルテュア・メルテュナ、20歳のリヴュミナ・リヴュミヌ。そして13歳に
   なったばかりのメアティナとメアティヌだ。
ミスターT「・・・まさか本物を運転するとか言うんじゃないだろうな・・・。」
メアティナ「え〜っ、ダメなの?」
メアティヌ「ダチでゲンチャ乗り回しているの大勢いるぜ?」
   この双子は本当に女の子なのかどうかと疑いたくなる。言動は完全に男であり、最近は仕草も
   男そのものであった。それに男の俺からすれば、そこにはまるで同性がいるような気がして
   ならない。
メアディル「テメェらなぁ、マスターの言う事は絶対だ。変な真似してみろ、蹴っ飛ばすぞっ!」
メアティナ「わ・・分かったよ・・・。」
メアティヌ「わ・・悪かったさ・・・。」
   う〜む・・・この母親在りて、この双子在りか・・・。端から聞けば不良同士の会話そのもの
   と言える。それでもメアディルの恐さはエリシェに匹敵するため、直ぐに黙り込むのだが。

リヴュアス「どうしてこんな方向に育ったのですかね・・・。」
メアディル「姉貴、それマジで言ってます?」
メルデュラ「マジもマジ、大マジよ。これは貴方のそのガサツな部分がそうさせたのよ。もちろん
      メアティナちゃんとメアティヌちゃんは可愛いから許すけどね。もう少し反省なさい。
      子供は親を見ていないようで、実の所はしっかり見ているのよ。」
メアディル「うぅ〜・・・。」
    メアディル・リヴュアス・メルデュラの3人は、殆ど3姉妹に近い間柄になっていた。体躯
   が巨女なだけに共通する部分があるのだろう。ますます不良っぽくなるメアディルだったが、
   リヴュアスとメルデュラには頭が上がらないといった雰囲気だ。
メアティナ「でもメルデュラ姉、お袋は学校内で一番の人気者ですぜ。」
メアティヌ「ナイスバディで力強い、男共から何時も羨ましいと言われてるから。」
   母親の厳しい態度には慣れものなのか、ケロッとした雰囲気のメアティナとメアティヌ。直ぐ
   に思考を切り替えるという部分では、母親のメアディルも得ている業物だろう。
メルデュラ「羨ましい事・・・。」
メルテュア「お母さんは体躯に関して色々とあったからね。」
メルテュナ「メアディル叔母さんが羨ましいのよ。」
   メルテュアとメルテュナが語る内容には一理ある。メアディルは体躯に関して言われても、
   それを長所として受け取る術を知っている。リヴュアスやメルデュラはそれができず、今も
   心に傷を負っているようなのだから。

ミスターT「同性同士だと妬み僻まれて批難中傷を浴びせる。野郎でもそうだが、女性の場合は身体
      に関してエラい敏感だからな。」
メアティナ「でしょでしょ。俺らなんかは逆に誉め言葉として受け取ってるけどね。よく学園とかで
      俺達の身体の事をからかう男子がいるんだけどさ。何なら味わってみなよとか言うと、
      顔を真っ赤にして否定しだすし。」
ミスターT「ホンッと野郎ってさ、俺もそうだが肝心な時に肝っ玉なくなるよな・・・。」
メアティヌ「そうだねぇ・・・。」
    変な共感を覚えだす俺。それに同調するメアティナとメアティヌ。この双子が野郎に近い
   属性だからだろう。家族内唯一の男としては、同じ属性の人物がいると有難いものだ。
メアティナ「で・・でもさ・・・親父は違う。端から見れば異常な一夫多妻を貫き、それでも周り
      に命を削って労い敬い続けているんだから・・・。」
メアティヌ「親父みたいな男だったら・・・身も心も委ねてもいいよ・・・。」
ミスターT「嬉しい事言ってくれるわ。」
   顔を赤くしながら語る2人を嬉しさのあまり抱きしめる。すると更に顔を赤くするも、先程
   とは異なり大人しくなっていく。
ミスターT「大丈夫。何れはお前達を心から理解してくれる野郎が必ず現れる。その時誠意ある対応
      をすれば、心からのパートナーとして付き合えるよ。男言動な生き様もいいけど、根底
      には女性の一念を持ち続けるんだ。そうすれば男女の良し悪しを知れる無敵の女傑に
      なれるから。」
メアティナ「う・・うん・・・そう言ってくれると嬉しい・・・。」
メアティヌ「今後・・あまり周りに・・迷惑掛けないようにします・・・。」
ミスターT「ありがとね。」
   これが2人の本当の姿だろう。野郎色に染まっているのは照れ隠しとも取れる。本当は相手を
   思い遣る心が人一倍強いのだから。そんな2人の頭を優しく撫でてあげた。

リヴュミナ「やっぱお父さんには敵わないわ・・・。」
リヴュミヌ「全ての点において強すぎるよね・・・。」
メアディル「私達の自慢の旦那様だからね。」
    一服しながら語り合うリヴュミナ・リヴュミヌ・メアディルの3人。成人を迎えた双子は、
   シューム達の影響で喫煙しだした。まあ成人を迎えているのだから、止めさせる必要はない。
   この部分はワイルドウーマンの色が濃いわ・・・。
ミスターT「女性はいいよなぁ・・・ナイスバディに色気ムンムンで・・・。」
メアティナ「う・・うちらの身体に興味あるの?」
メアティヌ「親父になら・・・見せてもいいよ・・・。」
ミスターT「こらそこ、真に受けない。それに俺がそんな事をしたら・・・。」
   俺が目で指し示す先には、他の妻達がエラい殺気だった表情で見つめている。それにギョッと
   青褪めるメアティナとメアティヌだった。何げない口説き文句やその後の対応でも、バリバリ
   嫉妬感を放出するのだから・・・。
リュア「なになに〜、身体見せて欲しいのぉ〜?」
リュオ「何時でもいいよぉ〜。」
   そんな場を和ませようと登場したリュアとリュオ。いきなり上半身のタンクトップを脱ごうと
   しだし、慌てて周りの女性陣に止められている。この双子はあらゆる部分で無敵だわ・・・。
ミスターT「この2人には絶対敵わないわな・・・。」
   俺の言葉にウンウン頷くメアティナとメアティヌ。天然というか自然体というか、とにかく
   リュアとリュオは恐ろしい女性となっていくだろう。先が思い遣られるわ・・・。


    こちらも先の話になるが、その後のメアティナとメアティヌは今の生き様と全く異なった道
   に進む事になる。それはリュリア・ディルヴェズLK・リヴュアスと同じく警察官への道だ。

    これには非常に驚いた。2人の性格からして、リヴュミナやリヴュミヌみたいな男臭い職業
   に至ると踏んでいたからだ。

    ちなみに更に先になるのだが、躯屡聖堕チームとの連携に一役買う事になる。今までは警察
   機構に近い行動はするものの、ボランティアチームとしての位置付けが色濃かった。

    それをメアティナとメアティヌは同じ組織としだしたのだ。無論躯屡聖堕チームの中での
   役割としての分割ではあるが、この考えはアマギHやユリコYには考えられなかったものだと
   語っていた。

    何時しか警察官僚のトップであると同時に、躯屡聖堕チームの中枢を担うオブザーバーに
   至っていくのだから・・・。

    一番真面目には程遠いと思っていた双子の姉妹が、まさか一番真面目な方面に進んでいこう
   とはな・・・。メアティナとメアティヌの心中が凄まじいものだと言わざろう得ないわ。


    リヴュミナとリヴュミヌは後日トラック野郎として活躍しだす。国内はもちろん、アメリカ
   とカナダを中心にも活動していく事になる。

    女性ドライバーは珍しいようで、マツミ運送の中ではアイドル的存在にまで発展していく。
   その後はマツミの後継者として活躍していくのだから不思議な事である。


    メルテュアとメルテュナは本場のコックとなっていく。本店レミセンだけでは成長できない
   と踏んだのか、各方面のレストランなどで修行を繰り返していった。

    まあこれは13年前から行っている事なのだが、それでもまだまだ己を未熟と置き技術を
   習得しようと努力していった。

    何時しか彼女達は料理界にその名は知らないとされる、美人双子料理人として名を馳せる事
   になっていく。

    まあこの3組の双子の活躍は、数十年先の事ではあるが・・・。



ミスターT「何かまあ・・・命が幾つあっても足りないわ・・・。」
シューム「フフッ、そうよね・・・。」
    それぞれの作業を終えてトランプゲームに勤しむ娘達。端ではその母親達が麻雀セットを
   引っ張り出し、食卓机で楽しみだしていた。俺はソファーに座りながら、傍らにいるシューム
   と一緒に一服している。
ミスターT「分け隔てない愛情、か・・・。」
シューム「その愛情はここだけに留まらず、何時しか地元や国内・世界中へと溢れていく。」
ミスターT「ますます以て重要な役割だわな・・・。」
   1人の人間が変革を望んで動けば、それがうねりとなって周りを変えていく。そのうねりは
   大渦となり、何時しか世界中へと浸透していくのだから。

シューム「そろそろさ、新しい家を考えているんだけど。」
ミスターT「そうだなぁ・・・これだけ大所帯になると、今の部屋だけじゃ色々と不便だろうな。」
    娘達は27人、妻達は13人。妻達は別として、そろそろ娘達が自分の時間と場所を取れる
   場を考えるべきだろう。今までは何とか押し通していたが、13年の月日で成長した娘達には
   厳しい環境になりつつある。
ディルヴェズLK「貯金なら多くの貯えがあるので、お力になれますよ。」
リュリア「ファッションとかには興味なかったからなぁ・・・。」
メルデュラ「今だけで十分幸せでしたし。」
   俺らの言葉に同調しだす他の妻達。彼女達も凄まじい程の貯金が溜まっているらしく、その
   使い道を持て余しているようだ。息抜きを俺とのスキンシップに割り当てているからか、外部
   の娯楽などには一切興味がなかった様子である。
リュア「でも・・・世の中には生きる事すら厳しいという人達がいるんだよ。」
リュオ「それは贅沢すぎないかな。」
ミスターT「そこは前にユリコYも言っていたが、今まで頑張ってきた自分達へのご褒美だと思う。
      それ相応の努力をしてきての貯えなんだから。」
リュア「それはそうだけどさ・・・。」
リュオ「う〜ん・・・。」
   リュアとリュオの発言で、2人がどれだけ無欲かという事が窺えた。またそれは他の家族達も
   同じく思っているようだ。この純真さがあるからこそ、無敵の姉妹と言わしめるのだろうな。

シューム「ならせめて部屋をもう一度リフォームしようかね。壁とかも作ってあげて、それぞれの
     プライベート空間も作ってあげたいし。」
エリシェ「それなら多額の資金はいらなさそうですね。直ぐに手配しますよ。」
ラフィナ「レイアウトを上手くしないと、娘達が可哀想ですから。」
    リュアとリュオの意見を考慮しつつ、部屋のリフォームに留まるという発言をする。それに
   同調するエリシェとラフィナ。これにはリュアとリュオは賛成のようである。
ミスターT「俺的には・・・下着姿とかチラ見できて嬉しかったんだが・・・。」
   冗談半分の発言をすると、直ぐさま周りの女性陣から一斉に殺気ある目線を投げ掛けられる。
   しかしその中でリュアとリュオだけが嬉しそうに抱き付いてきた。
リュア「うちらは何時でも見せてあげるよ〜。」
リュオ「お父さんなら安心できる〜。」
ミスターT「・・・それはそれで大問題だわ・・・。」
   リュアとリュオの言動で呆れ返るも笑い出す女性陣。羞恥心を通り越した、純粋無垢の言動を
   する双子には敵わないわ。


    その後再び娯楽に興じだす娘達と妻達。リフォームの一件が実現できるとあって、娘達は
   脳内で色々とあれこれプランを巡らせているようだ。

    確かに今まではだだっ広い部屋だけに数十人の女子が過ごしていた。改めて考えると、不憫
   な思いをさせてしまっていただろう。

    少し遅いが、父親としてできる事はしてあげねばならないわな。


ミスターT「部屋の事は考えもしなかったわ・・・、悪い事をしたよな・・・。」
シューム「そこは貴方の愛情が支えていたから大丈夫よ。でも今は年齢的には限界があるからね。」
ミスターT「だよな・・・。」
    先にも述べたが、年頃の女の子が独立した部屋を持てないのは非常に辛い。特に俺の家族は
   27人の娘達がいるのだから尚更である。
ミスターT「でもお前達もしっかりとした部屋がいるんじゃないか?」
シューム「今年71にもなるオバサンには無用の考えよ。妹達はまだ若いからいいけどね。」
リヴュアス「シューム姉さん、私も姉さんと同じく71です。」
ミスターT「え・・・そうだったっけ・・・。」
メルデュラ「以前年齢の事を聞くなって言わせておいて聞いて、それでいて忘れてるなんてねぇ。」
メアディル「まあまあ・・・。」
   デリカシー云々のレベルを超えているとメルデュラが呆れ返っている。それを慰めだすのが
   メアディルとリュリアだった。でもメルデュラの言い分は痛烈に理解できるわ・・・。

ヴェアデュラ「メアディルさんは私より6歳年上ですよね、それでいて13歳の双子の娘がいるのは
       驚きです。」
メアディル「ヴェアさんにもお子さんがいらしてもおかしくないですから。」
ヴェアデュラ「そうですよねぇ〜・・・。」
    ヴェアデュラが今年38歳、そしてメアディルが今年44歳。これから女盛りといった年代
   であろう。その話を聞いたシュリムとシュリナが大声を挙げて驚きだした。
シュリム「え・・・メアディル叔母さんって・・・私達より年上だったのですか?!」
シュリナ「てっきり年下かと・・・。」
メアディル「う・・嬉しいのやら悲しいのやら・・・。」
   この唖然とする妻達や娘達の心情は分かる。メアディルはシュリム・シュリナ達と殆ど同じ、
   娘当然の年代の女性だ。その女性が俺の妻となっている事には、改めて異常としか言えないの
   だろう。
シューム「となるとさ・・・メアティナちゃんとメアティヌちゃんは、私達からすれば孫に当たるん
     だね。丁度リュアちゃんとリュオちゃんと同じ。」
リヴュアス「そ・・そうなりますよね・・・。」
   その非常識な現実を再認識した妻や娘達は、恐る恐る俺の方を見つめてくる。そんな彼女達の
   心情も痛烈に理解できた。この優男はやり過ぎである、と・・・。


リュア「でもいいじゃんさ、年代なんか関係ないよ。」
リュオ「私達がこうして巡り逢えたのは紛れもない事実よ。それが異常であっても、お祖母ちゃんの
    決意がなければ私達は生まれてこなかった。」
リュア「エシェラ叔母ちゃんだけがお父さんとの妻だけで、他の叔母ちゃんとは全く関係がない状態
    だったんだよ。」
リュオ「世間体の目線なんかクソ喰らえだよ。」
    力説しだすリュアとリュオ。その発言に我に返っていく妻達と娘達。しかし異常と思えて
   いた事は紛れもない事実である現状は、リュアとリュオもしっかり理解している様子だ。
ミスターT「俺は俺の生き様を貫き通すだけよ。お前達を一生涯支え抜く、それがお前達と心身共に
      した時に堅く誓った一念だ。前までは後悔の連続だったが、メアティナとメアティヌが
      生まれてからは考えなくなった。」
ヴェアデュラ「中途半端な心構えでは娘達に申し訳が立たない、でしたよね。リュアちゃんとリュオ
       ちゃんと同じ年代だった時の私も、当時のその言葉は今も鮮明に覚えています。」
   あれだけ現状を非常識とし、罪悪感を抱いていた俺。その俺が吹っ切れた形に至れば、次は
   妻達や娘達がそこに回帰する。間違っていると思う事こそ、自然であり当たり前であり常識で
   ある。
ミスターT「世間体の考えに則って物事を見てしまうから、今の現状を異常と取ってしまう。しかし
      お前達が生まれてきてくれた事は、心から感謝しているし嬉しい。この一念を抱かなく
      なってしまえば、お前達の誕生すらも否定している気がしてね。」
リュア「私達は気にしてないから心配しないでね。」
リュオ「お父さんと一緒に戦える、生きられる事が一番幸せだから。」
ミスターT「ありがとう。」
   どの様な経緯があろうが、目の前に誕生した娘達は紛れもない大切な愛娘達だ。それを心から
   愛して支えるのが父親たる俺の役目であり使命である。認めるという言葉は合わないが、娘達
   の存在は即ち俺の生き様とも言い換えられる。


シンシア「というかさ、最初はエシェラさん一筋だったんだよね?」
ミスターT「そうだの。」
ウィレナ「でも最初に夫婦の契りを交わしたのはシューム姉さんだし。」
    シンシアやウィレナの話す意味は痛烈に心に刺さる。エシェラこそ生涯の伴侶として接して
   いくつもりだったが、今では彼女を含めた13人の妻達が一生涯の伴侶である。不思議な流れ
   としか言い様がない。
シンシア「これはアレか・・・シューム姉さんがエシェラさんからマスターを寝取ったと・・・。」
ウィレナ「そうなりますなぁ・・・。」
   エラいニヤケ顔で語り合うシンシアとウィレナ。俺とエシェラの仲から俺自身を奪い取ったと
   いう流れを想像しだしている。寝取られか・・・、十分肯けられるが・・・。
エシェラ「・・・お2人さん、それはどういう意味ですか・・・。」
   案の定の流れだ。意表を突かれたエシェラが逆襲を開始する。シンシアとウィレナを捕まえ、
   両脇にそれぞれの頭を挟んでオシオキヘッドロックを放っている。それに直ぐさま降参しだす
   2人だった。
エシェラ「何で貴方達は何時もこう・・・。」
ミスターT「ま・・まあいいじゃないか。流れを止めなかった俺にも責任があるんだから。それでも
      娘達の誕生は大いに喜ばしいし、今の流れを作ってくれたのはシュームでもある。」
エシェラ「それはそうですけど・・・。」
ミスターT「シュームが前に言ってたじゃないか、俺は13人の妻達の共通財産だと。分け隔てない
      愛情こそ対等に渡り合える一念とも。確かに2人が言うように寝取られたかも知れない
      だろうが、そこには憎悪もなければ私利私欲もない。俺の心から大切な愛しい人達が、
      俺を心から欲していた。だからこそ今が結果になるのだから。」
   俺の言葉で13人の妻達は顔を赤くしている。この意味合いは改めての愛の告白であろう。
   何度も言っている言葉なのだが、改めて聞くと赤面するほどなのだろうな。

リュア「むしろ、責任問題だと父ちゃんに原因があるかものぉ。」
リュオ「これだけの美人妻を揃えて、双子姉妹を作ったんだからねぇ。」
ミスターT「痛々しい発言でございます・・・。」
    リュアとリュオの発言も痛烈に心に刺さる。確かに生まれてきた子供達は本当に可愛いし
   罪はない。妻達にも一切罪はない。あるとすれば俺にこそ罪がある。
シューム「でもあの時、何振り構わず接してくれた事は本当に感謝しています。」
エシェラ「そうよね。もし姉さんがあのままだったら、間違いなく自我が崩壊してどうなっていたか
     分からなかったと思う。」
エリシェ「その出来事があったから、今の私達の関係があるのです。リュア様やリュオ様が仰って
     いた、世間体の目など関係ありません。私達は私達の生き様を刻むのみです。」
   妻達が俺を擁護してくれる発言をしてくれた。それに心から頭を下げる。また俺の隣にいる
   シュームが右手を掴み、自分の胸元に抱き寄せた。そこに込められた思いは果てしなく純粋に
   思われている事だと痛感せざろう得ない。
ミスターT「俺は本当に幸せ者だよな・・・。」
シューム「だからぁ・・・このぐらいで満足しちゃダメって言ってるでしょう。」
エシェラ「一生涯付き合って頂きますから、覚悟して下さい。」
ミスターT「ハハッ、そうだね。」
   どの妻達も自愛に満ちた表情で見つめてくる。また娘達も同じだった。心から思われ労われる
   この瞬間こそ、あの時一歩前に踏み出した結果と言えるのだろうな・・・。


ヴェアデュラ「私がお父さんと親子の繋がりがなかったら・・・。」
ミスターT「・・・俺の妻になりたいとか言うんじゃないだろうな・・・。」
ヴェアデュラ「あったりぃ〜。」
    ヴェアデュラの語り出した言葉を先読みし、その事を告げるとニヤケ顔で応えてくる。何事
   も押しが大切だと堅く定めて生きている彼女なだけに、親子の繋がりがなかったら大変な事に
   なっていただろう。これは非常に恐ろしすぎる・・・。
エシェラ「何かその言い方・・・シューム姉さんと同じに聞こえる・・・。」
リュリア「ヴェアちゃんならやりそうで怖いわ・・・。」
シューム「シェヴ様の愛娘だしねぇ・・・。」
   他の娘達なら大反論する妻達だろうが、ヴェアデュラが孤児で養子縁組をした仲なだけに反論
   すらしない。むしろ同調気味に近いと言える。
ヴェアデュラ「まあでも、私はミスターT=ザ・レミニッセンスの実の娘ですから。娘として今世に
       生まれ巡ってきた事には感謝しています。妻は・・・まあ来世にでも・・・。」
リュア「あ〜っ、来世なら私もお父さんの奥さんになりたい〜っ!」
リュオ「それ賛成〜!」
メアティナ「そこは賛同できるぜ・・・。」
メアティヌ「そうだね・・・。」
ミスターT「・・・このじゃじゃ馬娘め・・・。」
   話が飛躍しすぎている。今世ではなく来世の俺の妻を望む娘達。まあ思うだけなら確かに自由
   だが・・・。

ミスターT「もし俺が来世は女性で生まれたらどうするね?」
リュア「そこは〜私達は男性でしょ〜。」
リュオ「一夫多妻じゃなく、多夫一妻ですよ〜。」
ミスターT「・・・俺に双子を産み続けろと・・・。」
    来世が同じ性別とは限らないとボヤキを入れると、今とは真逆になるとリュアとリュオが
   語り出す。それに大爆笑しだす妻達。釣られて娘達も大爆笑していた。
シューム「アハハッ・・・貴方は来世も男性決定ね。」
エシェラ「女は私達で十分よ。それに出産の痛みは耐えられないと思うから。」
ミスターT「何なんだか・・・。」
   今も笑い続けている女性陣。リュアとリュオの言葉がツボに入ったのか、涙を浮かべながら
   笑い転げている。う〜む・・・何ともまあ・・・。


シューム「まあでも・・・これからが本当の戦いよ。何でもいいから笑い続ける事も大切だから。」
ミスターT「笑っていると幸せになっていける、だな。だからこそ笑える環境を作って守っていかな
      ければならない。」
エリシェ「そのための財閥を駆使した戦いですから。」
    ようやく笑い終えた女性陣。しかし相当堪えたようで、腹が痛いと苦しんでいる。そんな
   中で、シュームが語る言葉に俺は付け加えた発言をした。
   幸せだから笑えるのではなく、笑っていけば幸せになれるのだ。その環境を作っていくのが、
   今後の俺達の戦いだろう。
シューム「今後は各方面から色々なオファーが来る事でしょう。それだけ周りに勇気や希望を与えて
     いった何よりの証なのだから。」
ミスターT「常々日々に強き給え、だな。そして今の瞬間を大切に、だわ。」
シューム「恐れるものなんか何もないわよ。」
   静かに寄り添ってくるシュームを胸の中の収めた。丁度俺が後ろに座り、彼女が前に座る形に
   なる。そんな俺達を見た娘達は頬を赤くしながらも頷いている。
ミスターT「前にも言ったが、今も言いたい。これからもよろしくな、大切な相棒。」
シューム「もちろんよ、大切な旦那様。」
   背面ではあるが、シュームとガッチリ握手を交わす。シュームの意見に従っていれば、全て
   プラス方向に進んで行く。これは昔も今もこれからも一切変わらない。

    そんな俺らの姿に微笑ましい視線を送る妻達や娘達。その視線に気付き目を遣ると、更に
   顔を赤くしてソッポを向く。そのまま何もなかったかのように、止めていたゲームを再開しだ
   した。その彼女達の姿に小さく笑い合うシュームと俺であった。



    この日の一時は、後の原点回帰となっていった。何げないコミュニケーションでも、その人
   からすれば人生を揺るがすような大きなものとなっていく。過去にエリシェが語っていた事が
   事実であると痛感した次第である。

    戦いは始まったばかりだ。どの様な苦難があろうが、必ず乗り越えて行ってみせる。それが
   できるのが俺達人間なのだから。否、今世に巡ってきた俺達にしかできない誓願でもある。



    常々日々に強き給え。少しでも油断すれば、己心の魔に喰われる。

    過去に実在した賢人の言葉を、俺なりに言い換えたものだ。今では俺達の共通の合言葉と
   なっている。


    誰彼がどうこうじゃない。テメェ自身がどうあるべきか。それが重要である。

    俺の大切な恩師、ヴァルシェヴラームが語っていた魂の語句だ。これらを胸に秘め、今後も
   より一層の努力を積み重ねて行かねば・・・。


    まだまだ膝は折れないわ・・・。いや・・・折ってなるものか。この命が燃え尽きるまで、
   我武者羅に突き進んで行ってみせる。

    そう心に堅く決意した一時であった・・・。

    第3部・第12話へと続く。

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