アルティメットエキサイティングファイターズ・外伝 〜覆面の風来坊〜
    〜第2部・第4話 格闘術2〜
    それから数日後、格闘術大会。表は見事に快晴だ、日曜日としては非常に珍しい。既に7月
   に入っているのだが、まだ梅雨晴れはしていない。今日だけは梅雨晴れのような雰囲気だ。

    女子高では大変なお祭り騒ぎとなった。エシュリオスとエフィーシュも来るとあってか、
   ファンの女性陣が大勢押し掛けてくる。男性陣も多くいるのだが、女性の方が圧倒的に多い。

ミスターT「お祭り騒ぎにしやがって・・・。」
    開始時刻10分前。体育館では柔道用のマットが大規模に引かれ、そこでの試合となる。
   端の方は動かないようにと女子生徒が取り囲んでいる。実に怖ろしい・・・。
シューム「そうボヤかないの。」
   普段の衣服から着替えたシューム。その出で立ちはプロレスで使うようなコスチュームだ。
   それだけ本気という現れだろう。
エリシェ「優勝者には記念品が出ますよ。」
ミスターT「正規の大会じゃあるまいし・・・。」
   ニコニコしながら語るエリシェ。出で立ちは普段と変わらないが、普段と気迫が段違いだ。
   これが覆面暴漢を撃退した時の雰囲気なのか、怖ろしいほどのものである。
ウインド「マスターはその格好ででられるのですか?」
ミスターT「出なきゃダメなのかね・・・。」
エシェラ「ダメですよ。」
エリシェ「私を助けてくれた時の実力を出して下さい。」
   ダメだ、逃げられそうにない。俺の本当の実力を見たいという雰囲気が切々と伝わってくる。
   腹を括るしかないか・・・。

ナツミYU「そろそろ始めるわよ。」
    ナツミYUが話し掛けてくる。彼女も準備万全だと言わんばかりの気迫だ。その声を聞いた
   他の女性陣も一気に戦闘モードへと変わった。ええぃ、成るがままだ・・・。



    熱気を帯びた体育館こと試合会場。開会式はナツミYU自らが取り仕切り、内容を正確に
   伝えていった。丁度12人いる事からトーナメントとして戦う事になるようだ。

    マットが引かれた外ではチアリーダーチームが応援している。端の方にはリュリアが衣装を
   身に纏い踊っている。案外似合うわ・・・。

    俺はというと、猛者と謳われるナツミYUとだ。瞬殺されるのは言うまでもないだろう。
   恥じない戦いをするために、全力でぶつかった方がいいだろう。通用すればの話だが・・・。



    初戦はラフィナとシンシアの対決。両者とも互角の戦いを演じ、周りを熱狂させた。普段の
   彼女達とは全く異なり、完全な戦乙女とも言えるだろう。勝者は修羅場を潜った回数が多い
   シンシア。年の功が利いたとも言えるだろうか。

    2回戦はリューアとテュームの姉妹対決。こちらは一瞬で勝負が着いた。勝者はテューム。
   関節技で相手をギブアップ負けに誘ったのだ。負けたリューアは物凄く悔しそうだ。

    3回戦はエシェラとシュームの母娘対決。結果はシュームに軍配が挙がるかと思っていたの
   だが、テュームと同じく関節技を使ってギブアップを勝ち取ったエシェラ。やはりシュームも
   負けた事が非常に悔しそうである。

    4回戦はエリシェとリデュアスの対決。結果は言うまでもない、エリシェの圧倒的大差。
   リデュアスも決して弱くないのだが、気迫の問題での勝利だろう。今回の大会で優勝候補は
   エリシェが該当する。

    5回戦はウインドとダークHの対決。短期決戦とも言える戦いで、勝敗は一瞬で着いた。
   勝者はダークH、やはり関節技でのギブアップを狙った勝利だ。例外としては負けたウインド
   は悔しそうではない。むしろ戦えた事が嬉しくて仕方がないようだ。

    トーナメント6回戦はナツミYUと俺となる。よりにもよって元シークレットサービスの
   猛者と対決とは・・・。全力で戦わねば張り合いがないな。



    ここから司会はエシュリオスとエフィーシュが担っており、俺達を呼び出す。中央へと進み
   出る俺とナツミYU。彼女の気迫は尋常じゃないほど強い。俺も気迫を出して対抗するしか
   ないか。
エシュリオス「それでは始めて下さいっ!」
   エシュリオスの開始の合図と共に、俺は出し得る最大限の殺気と闘気を放出する。ゼラエルと
   ベロガヅィーブを目の前で圧倒したアレだ。その威圧を目の当たりにして、ナツミYUは驚愕
   の表情を浮かべている。

    勝負は一瞬だ。相手が猛者な故に油断を誘わねば勝利できない。彼女が怯んだ隙にザッと
   間合いへと入る。そのまま相手目掛けて掴み攻撃を放つ。プロレスで有名なスピアーだ。
   喰らったナツミYUは思いっ切りマットへと叩き付けられる。

    やられてる訳にはいかないと反撃に出る。ナツミYUは俺の右脚を掴み、そのまま大きく
   持ち上げた。そのままマットへと叩き付けられる。だが叩き付けられたとほぼ同時に、彼女に
   足払いを放つ。動作が続いているため、彼女は何が起きたか分からないといった状態だ。

    再びダウンしたナツミYUの喉元に、右平手を思いっ切り叩き付けた。エリシェを暴漢から
   守った時に繰り出した、プロレスでは反則とされるチョークだ。喉元を締め上げると、苦し
   そうに悶える彼女。

    右手を喉元から離すと、そのまま相手の胴体を持ち上げる。半ば強引な体制から肩に担ぎ、
   そのままジャンプして両膝をマットに叩き付ける。プロレスでいうストマックブロックだ。
   喉元へのダメージと腹へのダメージが重なり、更に苦しそうに悶え続ける。

    だが戦いに哀れみは必要ない。俺はナツミYUを立たせ、喉元に渾身の一撃の平手を放つ。
   そのままの勢いでマットへと豪快に叩き付ける。プロレスでも数多くのレスラーが得意として
   いるチョークスラムだ。

    マットに叩き付けられたナツミYUは完全にダウンした。俺はそのまま相手をフォール。
   エシュリオスがカウントの元、見事勝利をもぎ取った。



ミスターT「大丈夫か?」
    試合後、ナツミYUを抱きかかえてマット端へと向かう。そこで彼女を抱き下ろし、安否を
   気遣った。見様見真似のプロレス技だったが、体格からしてかなりの威力だったと思う。
ナツミYU「・・・まさか私が負けるなんてね・・・。」
ミスターT「油断と勢いで誘わなければ勝てませんでしたよ。」
   取り組んだ時に分かった。一瞬でも隙を見せれば、間違いなく潰されていた事に。
ナツミYU「存在も強いと思ったけど・・・、強さも尋常じゃないわね・・・。何時の間にプロレス
      技を身に着けていたなんて・・・。」
ミスターT「見様見真似ですよ。勢いだけで勝っただけです。」
   完膚無きまでに叩き潰されたといった雰囲気のナツミYU。だが表情は爽やかだ。これが暗い
   表情だったらどうしようかと思っていたが。問題はなさそうだ。

    ダウンするナツミYUを抱きかかえながら、試合場所を見つめる。丁度彼女にも見えるよう
   配慮した。息が荒い彼女だが、観戦しようとする意思は十分にある。



    トーナメント2戦目は勝ち抜けた人物同士の対決だ。対戦カードは既に決まっており、後は
   試合をこなすだけである。

    2戦目1回戦はシンシアとテュームの試合。こちらは格の強さからシンシアの圧勝だった。
   現役警察官すらも屠るシンシア、一体何様なのだろうか。まあ強い事は窺えるが・・・。

    2戦目2回戦はエシェラとエリシェの試合。この戦いは気迫の差でエシェラの勝利だった。
   エリシェの気迫も十分強かったのだが、エシェラの本気の前では話にならないほどだった。
   そこまでエシェラは強いのだろう。怖ろしい・・・。

    トーナメント2戦目3回戦はダークHと俺となる。今度も現役警察官との戦いだ。先程の
   ナツミYUよりも厄介かも知れない。



エフィーシュ「それでは始めて下さい!」
    マット中央でダークHと対峙する。トーナメントとはこれほどまでに疲れるのか。これも
   彼女達の口車に乗せられた結果だろう。
ダークH「お手合わせできて光栄です。」
ミスターT「お手柔らかに頼むよ。」
   そう語るや否や、先制攻撃を仕掛けるダークH。今回はこちらの出方を知っている。俺は対処
   できずに相手の攻撃を喰らった。

    進み出たダークHは俺にスライディングを放ってくる。まともに喰らった俺は、そのまま
   マットにすっ転んだ。間隔空けずに俺の首に手を回してくる。そのまま締め上げてきた。
   プロレスで言う所のヘッドロックだろう。

    だが体格差はこちらに武がある。俺は首を締められつつも、そのままダークHの胸を掴み、
   一気に持ち上げた。この際大きな乳房を触るといった概念は一切ナシだ。動かねば負けるだけ
   だから。
   その場に立ち上がり、重力で下がった相手の両腿に手を置く。そして尻餅を着いた。プロレス
   技でも漫画でも有名なマティマティカ。かなり高度な技である。

    衝撃で両手が外れ、そのままマットに倒れるダークH。予想外の攻撃を受けた彼女は混乱
   している。そこを容赦なく突いた。

    俺は俯せでダウンしている彼女に同じヘッドロック技を放つ。今も焦って混乱している状態
   なので、その現状を把握できない。急激に首が締め上げられる事に焦りを感じ、俺の肩を何度
   も叩いた。つまりギブアップという事になる。



ダークH「流石マスター・・・、敵いません・・・。」
    ナツミYUと同じく、ダークHを抱きかかえて端の方へと移動する。彼女の安否を気遣って
   くれたウインドと一緒に、ゆっくりを抱き下ろした。
ダークH「プロレス技に物凄く精通していらっしゃいますね・・・。」
ミスターT「見様見真似さ。俺自体は格闘技には一切精通していない。」
   風来坊に出る前に遊んでいたプロレスゲームの技を見様見真似での戦術。それがこうも通用
   するとは思ってもみなかった。まあ最終的には体格差と気迫であろう。別に勝利を望んで試合
   を行っている訳ではないのだが。
ミスターT「なあ2人とも、1つ頼まれて欲しい。」
ウインド「何でしょうか?」
   傍らにいるウインドと徐々に回復しつつあるダークHに小声で囁く。ちょっと気になる事が
   あったのを語った。それは2人の方も感じ取っていたようで、俺の言葉に小さく頷く。また
   同僚のリデュアス・リューア・テュームも、それを無意識に感じ取っているようだ。



    最終試合はシンシアとエシェラ、そして俺の三つ巴試合。プロレスで言うトリプルスレット
   だな。それよりも先程の嫌な予感が的中しなければいいが・・・。

    ダークHとの戦闘後直ぐの試合となる。連続試合となるが、周りはすっかりその気だ。まあ
   気迫が備わっている状態の方が動きやすいとも言える。

ミスターT「さて・・・最終試合と参りますか。」
    丁度三角形の位置で並ぶ。正面向かって左側にエシェラ、右側にシンシアが対峙する。2人
   とも凄まじい気迫だ。ただ俺の方は胸騒ぎが酷くなる一方だ。

    徐に動き出そうとするシンシアとエシェラだが、それは突如起こった。



    俺の真後ろにいる女子学生複数が突然起き上がり、俺に向かって走り出した。それを見た
   シンシアとエシェラも、目標を俺ではなくその人物へと向けて動き出した。
ミスターT「また暴漢の類か。」
   左右を2人が駆け抜けると、俺はその場でバク転をすると同時に反対側へと向いた。そして
   迫り来る相手を目の当たりにする。それは女子学生とは似つかわない顔の女性達で、一目見て
   ゼラエルやベロガヅィーブの類だと確信した。

    迫り来る女性へ蹴りを放つ。プロレスでロープの反動からのカウンターに使うビックブート
   というものだ。まあ靴ではなく靴下での蹴りだ、顔には傷は付かないだろう。
   傍らのシンシアとエシェラは問答無用といった形で、相手目掛けてラリアットを放つ。これも
   プロレスではクローズラインとも。駆け付け様だったので、その威力は絶大だ。

    ダウンした女性3人に、今度は遠巻きにいたウインド・ダークH・リデュアス・リューア・
   テュームが襲い掛かる。先程の試合とは全く異なるような機敏の動きだ。本職に戻った時の
   本来の姿と言える。つまりは試合は全力ではなかったという事だ。

リデュアス「むっ、こいつは・・・スカーレットじゃないですか。」
ダークH「馬鹿な奴だなスカーレット。娯楽の場を邪魔してくるとは・・・。」
    相手の名前を述べるリデュアスとダークH。それに他の3人も相手の素性を知っているよう
   である。まあ現場に本職の警察官が居てくれた事から、手際良く逮捕へと至った。問題はこの
   場をどう言い逃れするかという事だ・・・。
エシュリオス「ご心配なく、これも試合の中のイベントです。」
エフィーシュ「襲撃役の3人が退場されます、惜しみない拍手でお迎え下さい。」
   凄いな。状況を瞬時に判断し、最善の策を取り出した。双子の発言もあり、女子学生やファン
   は拍手大喝采で送った。これには頭が下がる思いだ・・・。



    ウインド達に連れて行かれるスカーレット達。拍手大喝采の中で、俺はエシュリオスにある
   発言をした。それを聞いた彼女は驚くが、現状打開の苦肉の策だと素直に受け止める。
エシュリオス「え〜、ただ今のイベントはミスターT氏の独断によるもののようでした。よって試合
       妨害となってしまいましたので、氏の提言による反則負けとみなします。」
   そうである。この不測の事態は俺に対してのものだ。他の面々には一切責任はない。罪を被る
   のは俺だけで十分だろう。
エフィーシュ「最終試合はシンシア様とエシェラ様の一騎打ちとなります。勝者が今回の格闘術大会
       の優勝者となります。」
   エフィーシュが補足を述べている間に、俺もマットから降りた。そのままウインド達の元へと
   向かう。気掛かりなのはスカーレットという輩だ。



ミスターT「俺が女なら滅茶苦茶に叩き潰す所だ・・・。」
    体育館より離れた場所に彼女達はいた。俺は事の次第を詳細に窺ったが、聞いて呆れる内容
   だった。ゼラエルとベロガヅィーブのような愚者ではなく、ただ単に暴れたかっただけという
   事のようだ。これには怒りが爆発する。
   先程の試合とは話にならないほどの殺気と闘気を放出し、3人へ強烈な威圧を掛け続けた。
ミスターT「指名手配と言われる内容が万引に援助交際か・・・。生きるためには仕方がないという
      事は痛いほどよく分かる。だがな・・・、おいたが悪すぎるよお嬢さん達・・・。」
   次々と怒りが噴き上がってくる。闘気はそのままだが、ギラついた殺気が尋常じゃないほどで
   ある。それに当てられた3人は顔を青褪めて怯え、5人は脅えこそしていないが顔を青褪めて
   いる。
ミスターT「まあ傷害罪には至らないから、ライディル達に厳しくするなとは言っておく。ただし、
      次同じ事をしたら・・・。その時は命がないと思いなよ・・・。」
   トドメのギラついた殺気と闘気を放ち語る。先程の試合の時に出したものは微々たるものだ。
   出し得る最大の威圧で3人を押し殺した。これには何も言えず、ただ怯えるしかない。



    暫くして本庁からイリュシェアとラオリアが到着する。今は移動本庁とまで言われる存在の
   2人。ウインド達の先輩格であり、格闘術のレベルも相当高い。
イリュシェア「後はお任せを。」
ラオリア「丁重にお送りしますよ。」
   2人以外に3人の親衛警察官がスカーレット達を連れて行く。俺に当てられ完全に意気消沈、
   手錠を外しても逃げ出す気配は一切ない。そのまま何気なく覆面パトカーに乗せられ、本庁
   へと引き上げていった。


ダークH「あの・・マスター・・・。」
    一服しながら表で待つ。体育館では既に試合は決着したようだ。優勝はエシェラ、圧倒的
   大差でシンシアを下したという。館内は割れんばかりの拍手で包まれ、轟音が表にも響いて
   きている。
   その中で傍らにいるダークHが耳元で囁いてくる。そうでもしなければ聞こえないぐらいだ。
ミスターT「悪かったな、邪魔して。」
ダークH「いえ、それはいいのです。私が気にしている事なのですが・・・。」
ミスターT「先程の試合は本気ではない、という事だな。」
   図星を突かれ絶句する。ダークHの言いたい事はよく分かる。まあ彼女の方も本気ではないと
   いうのは事実だ。本職に回帰して動く場合は、今よりも凄まじい行動が可能だから。
ダークH「それもありますが・・・、威圧感と殺気は・・・本物ですよね?」
ミスターT「俺を敵に回すと怖いぜ、お嬢さん。」
ダークH「隣人は密かに笑う、ですね。」
   一番怖ろしい人物は身近にいる。故に灯台下暗しとも。だが危険人物ほど安全なものはない。
   俺の傍なら間違いなく守り通せる。まあ彼女の場合は、こちらが守って貰う側だが・・・。



    その後はマットを片付けられての座談会となった。流石はエシュリオスとエフィーシュ。
   先程の突発的な出来事を完全に揉み消してくれている。エシェラ達も参加し、場の雰囲気の
   取り立てに役立っている。

    俺は本店レミセンへと戻った。そう言えば昼飯持参でメルデュラが来ると言っていたが、
   どうしたものか。



メルデュラ「ごめんなさい、急遽臨時のマスターを頼まれてしまって。」
    試合会場に赴けなかったのは臨時のマスターを担っていたようだ。本店レミセンに入ろうと
   した時に、帰り掛けの彼女と遭遇した。
ミスターT「それは構わないが、相変わらず忙しいな。」
   今は俺が厨房を担当した方がいいだろう。手洗いとうがいを済ませ、厨房に立った。とは言う
   ものの、臨時開店から間もないのでお客さんは誰もいないが。
メルデュラ「マスターは必ず手洗いとうがいをされますね。」
ミスターT「食品を扱う以上、健康管理と安全面は確立しないとね。」
   この予防策と無理無茶を行わないため、今まで大きな風邪と病気はした事がない。まあ普段の
   行動に支障を来たすようでは意味がないからな。
メルデュラ「大会はどうでしたか?」
ミスターT「ああ、色々あったよ。」
   調理器具を再度洗浄しながら、大会の内容を詳しく語った。それに興味津々といった表情で
   聞き入るメルデュラ。やはり大会の観戦をしたかったのが実情だろう。
   俺は更に内容を語る。目玉と言えるのはスカーレット達の本当の襲撃だろう。偶然が重なり
   あって、今回の事へと発展したのだが。



    あっと言う間に格闘術大会は幕を下ろした。最後の最後で襲撃と言う不測の事態が起きたの
   だが、大事に至らなくてよかったと思う。今度は公ではなく、ひっそりと大会を開きたい。

    しかし・・・見様見真似のプロレス技がここまで通用するとは・・・。いや、素人だから
   予測不可能と取れる行動ができるのだろう。趣味程度に位置付ける方がいいかな。

    今後も誘われる所を見ると、先が思い遣られる・・・。何とも・・・。

    第2部・第5話へと続く。

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